徹底分析【レモン水の効能】何が真実で何がウソ?

レモン水のすごい効能!食事・栄養

最近「レモン水の効能」をネットで検索したらね、免疫強化や消化機能の改善、体内の毒素を排出(デトックス)、ダイエットを助ける、体内のpHバランスを整える、肌にも良いって。とにかく効果がすごいの!

へぇ。でもレモン水って本当にそれだけの効果があるのかなぁ。

たしかに、朝起きてから水を飲むと、体内のリンパ系の水分が補給されて、身体の機能がスムーズに働く助けとなります。

私たちの体は、寝ている間も平均して500ml以上の水分が失われているので、自律神経を安定させて、元気に一日のスタートをきるためには、朝の水分補給は欠かせません

しかし、その水を、ただ「レモン水」に代えるだけで、水分補給以外にも、これだけ多くの健康効果が得られると主張することはできるのでしょうか?

今回は、レモン水の6つの効能(ダイエットやデトックス、美肌効果、体内をアルカリ性にする効果、腸内環境を整え、免疫力アップ)について科学的に検証されたものを紹介します。

レモン水の健康効果を裏付ける科学的な研究はほとんど行われていませんが、レモンと水を別々に摂取した場合の効果については多くの研究が行われています。

一部の人が言うような魔法の飲み物ではないかもしれませんが、あなたの体がレモン水から恩恵を受ける可能性はゼロではありません。

レモン水の効能

実は、水にレモンを入れると健康に良いことを裏付ける研究、特にヒトを対象とした研究はほとんどありません。

レモンと水には別々に健康効果があり、どこかで有名人やソーシャルメディアのインフルエンサーが「一日の始まりにレモン水を飲めば健康になる」という考えを広めたようです。

では、それぞれの主張の裏にある事実を掘り下げてみましょう。

ダイエット効果

レモン水をはじめ、特定の食べ物や飲み物がダイエットに役立つという考えを裏付けるような信頼できる研究は今のところ存在しません

しかし、水を飲むと体重が減るという研究結果はあります。

ダイエット中の太り気味の女性を対象にしたある研究では、1日に1リットル以上水を飲むことは、1日に1リットル未満しか飲まないことと比べて、体重の減少につながりました。

水は、体内への水分補給をサポートし、エネルギー効率や代謝、消化を調節する機能を助けてくれます。

それが結果的に体重管理に役立つのであって、水にレモンを加えたからといって、代謝に劇的な影響を与えるとは考えにくいでしょう。

実際に、特定の食べ物や飲み物が代謝を促進するという説のほとんどが誇張されている可能性が高く、脂肪燃焼の速度や効率アップ、体重減少を早める効果はあっても一時的なものです。

他の研究では、砂糖が含まれたカロリーのある飲料を水に置き換えると体重が減ることが分かっています。

しかし、これは水に固有の効果があるというよりも、単にカロリーをカットしたことによるもので、水を飲むことで空腹感がやわらぐことはあっても、代謝が上がったり、カロリー消費が増えたりするかどうかについては、研究が分かれています。

レモンには「ペクチン」という食物繊維が含まれており、カロリーを増やさずに空腹感を和らげることができます。

しかし、これはレモンの果汁ではなく果皮に多く含まれ、レモンの輪切りを絞って水に入れるだけでは残念ながら満腹感には貢献しにくいでしょう。

美肌効果

レモン水には肌への効果はあるのでしょうか?レモンも水も美肌を促す点で効果がありますが、一緒に摂取しなくても効果は期待できます。

肌も臓器のひとつで、臓器が正常に機能するためには、水分が必要です。

そのため、水分が不足すると、肌が乾燥して弾力性が失われ、シワができやすくなります。

とは言っても、水を飲むと肌にツヤが出たり、シワやシミ、肌の老化が目立たなくなったりする効果には、科学的な裏付けがあるわけではありません

レモンは、肌の弾力や強さに関わる「コラーゲン」の生成に不可欠なビタミンCやフラボノイドを含んでいます。

また、ビタミンCには抗酸化作用があり、大気汚染や紫外線によって蓄積された皮膚に存在するフリーラジカル(身体を傷つける活性酸素)から細胞を保護するのに役立ちます。

2016年の研究では、柑橘ベースの飲み物が、マウスの早期皮膚老化につながるダメージやシワの予防に役立つことが示されました。

しかし、レモン1個分でも1日に必要なビタミンCの半分には届きません。くし形切りでは6%程度にしかなりません。

実のところ、ビタミンCを摂取するのが目的なら、搾りたてのオレンジジュースの方が多く含まれおり、レモンは柑橘類の中ではトップではありません。それでも供給源にはなります。

ビタミンCの豊富なブロッコリーやキャベツ、キウイフルーツ、いちごなどを取り入れた食事と組み合わせて効率的にビタミンCを摂取するとよいでしょう。

ちなみに、レモン水は、多くの人が望むようなニキビの奇跡的な治療法ではありません。直接肌に塗るのは皮膚の炎症リスクを伴うのでやめましょう。

体内をアルカリ性にする効果

酸性に近い食品を摂取すると、一時的に尿のpHが変化することがありますが、血液のpHに影響を与えることはありません。

それと同じで、レモン水が私たちの体をアルカリ化するという劇的な変化はありません

食べ物は、血液のpHを変える能力を持っていませんし、あなたの体では、腎臓がphレベルを一定に保つために優れた働きをしています。

いわゆる「アルカリ化食品」が健康に良いといわれるのは、必須栄養素や食物繊維を多く含み、炭水化物と脂質のバランスが良いためで、体内化学反応を変化させるものではないことを心にとどめておきましょう。

腸内環境を整える

朝一番にコップ一杯のレモン水を飲むと、消化器系の規則正しい動きを助けると感じる人、また、便秘予防のために毎朝レモン水を飲んでいる人もいるかもしれません。

しかし、これは主に主観的な効果のよるところが大きいようです。

たしかに、水分補給は消化器系に良い影響を与えます。しかし、レモンを加えても風味が加わる程度で、大きな違いはありません。

ヒトに関する効果を示す科学的な研究はほとんどありません。

しかし、マウスを使った研究では、いくつかの有望な効果が得られています。

2019年の研究では、レモンポリフェノールを豊富に含む飲み物を生涯にわたって摂取することで、有益な腸内細菌のバランスの変化など、腸に見られる老化に伴う変化を遅らせるようだと示されました。

体内をデトックスする

もしあなたが、体をデトックスするためにレモン水を取り入れようと考えているなら、単純にその必要はないでしょう。

ほとんどの場合、あなたの体は自分で毒素を排出し、デトックスする機能をもっています。

食事に気を付け、水を飲んだり、運動したりすることで、きっとうまくデトックスしているはずです。

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免疫力を強化

レモン水を飲んでも病気になることはあります。

レモン水だけで免疫力を強く保つのは難しく、かなり無理な量を飲まなければならなくなるでしょう。

結論:健康上のメリットがあるという科学的な証拠はない

レモン水を飲むとトイレに行く回数が増えるという報告もあります。

ビタミンCは利尿作用があると思われがちですが、レモンのような天然由来のビタミンCに利尿作用があることを示す証拠はないので、これはただ水分摂取量が増えたことが原因である可能性が高いです。

レモン水の健康への効能はしばしば誇張されていますが、飲むことによるリスクはありません。

レモン水で一日を始めるのが好きなら、ぜひ試してみてください。

それなら、オリーブオイルを加えてみるのもおすすめです。

ただし、体重や肌、健康に魔法のような変化を期待しすぎないように。

レモンをはじめとする柑橘類は酸味のある爽やかな味わいを与えてくれるので水を飲むのが苦手な人は水の摂取量を増やすのに役立ちます。

繰り返しますが、適切な水分補給を維持することは、身体の機能を最適化するために不可欠です。

レモンの皮やミント、はちみつやメープルシロップ、生姜のスライスやターメリック、シナモンなどのスパイスを加えて、ホットでもアイスでも試してみてください。

ホットレモンは体を温めますが、レモン水を飲むのに適した温度を示す決定的な証拠はないので、ホットでもアイスでも好きな方を選んでよいでしょう。

ただし、レモンに含まれるクエン酸が歯のエナメル質に悪い影響を与える可能性はあります。レモン水を定期的に摂取する場合は、真水でうがいをして、きれいに洗い流しましょう。