音楽を聴きながら仕事をすると効率が上がるのか、下がるのか?

2016年11月 9日

音楽には、人の行動や気持ちを変化させる力があります。

ポップな音楽を聴いていると、体が自然と踊ってしまうように、工場のラインのような習慣化された作業では、集中力や生産性を上げることも分かっています。

しかし、全ての仕事の効率を上げるというわけではなく、作業の内容や音楽のジャンルによって効果は分かれます。

ここでは音楽を聴きながら仕事をした方がよいのか、しない方がよいのかについて、最近の研究をもとに紹介します。

音楽はグループ作業の効率を上げ、チームへの貢献度を高める

学術雑誌Journal of Organizationによると、音楽はグループで協力しながら仕事をする時に、協調性を養い、組織や社会への貢献度を高めることが分かりました。

しかし、全ての音楽が貢献度を高めるわけではなく、選ぶ音楽のジャンルによって効果は異なります。

組織行動の専門家が、アメリカで78人の大学生を2つのグループに分けて、片方はビートルズの「イエロー・サブマリン」やカトリーナとザ・ウェーブズの「ウォーキング・オン・サンシャイン」のような幸せな音楽を、そして、もう片方はヘヴィメタルの分野からアタック・アタック!の「Smokahontas」やIwrestledabearonceの「you ain't no family」などのアンハッピーな音楽をかけて、それぞれのグループへの貢献に使うお金と自分たちのために残しておくお金を決めさせる研究を行いました。

その結果、幸せな音楽を聴いたグループの方が、自分のためよりもグループへの貢献に使う金額が高くなることが分かりました。

音楽はコンピューター開発者の仕事効率を上げる

マイアミ大学の音楽療法の専門家が、音楽を聴きながら仕事をした場合の効率性について調査を行いました。

56人のコンピューター開発者に、音楽を聴きながら仕事をしてもらい、「音楽を聴く前後の気持ちの変化」や「どれくらい長い時間聴いたか」、「音楽のジャンル」などを中心に調査し、仕事の生産性を比べたところ、何も聴かないよりも、よいアイデアが浮かび、早く、より充実した仕事ができるという傾向が表れました。

文章を書く仕事には、音楽は妨げになる

フロリダのアトランティック大学の研究によると、45人の生徒にエッセイを書かせて、速さを比較したところ、音楽を聴きながら書かせた方が時間がかかり、作業効率が下がりました。

この研究の結果によって、作文や論文など、ものを書く仕事の場合、音楽が頭で考えて文章を整理する時の妨げになる傾向があり、特に締め切りがあったり、タイトなスケジュールが組まれている場合はその傾向が強いことが分かりました。

ちなみに、カジノは、客がギャンブルを楽しみながら続けることができるような音楽を効果的に活用しているようです。