みなさんは、頭を前方に傾けてスマホを見るとき、頭が約2.5cmずつ移動するごとに、頭の重量の2倍が首にかかっていることを知っていますか。
私たちの首は、4500グラムから5500グラム程度の重さがある頭を支えられるような構造にデザインされています。
しかし、頭を15cm前方に倒してスマホを見ている姿勢では、約27キロ分もの重圧が首に重くのしかかっているのです。
果たしてそれだけの重さが首にかかると、どうなってしまうのでしょうか?
ここでは、スマートフォンを見る姿勢による体への影響や、首の痛みを和らげるための簡単な首のストレッチのやり方について、「More or Die」の著者であるTim Sitt氏によるアドバイスを分かりやすく紹介します。
スマホを見る姿勢の影響
スマホを見るときにかかる首への負担は、首とつながっている筋肉や体幹の構造上の中心「脊柱」にまで影響を与え、背中を痛める可能性があります。
特にスマホやパソコンの使用時間が長かったり、長期にわたってこの姿勢が繰り返されることによって、首が疲れるだけでなく、たびたび背中の傷みが引き起こされることも。
そのため、もし、あなたが頭を下げて首を曲げている状態でスマホを見ているなら、下記のストレッチで、首の後方に重点的にかかった負担をやわらげてあげる必要があります。
首のストレッチのやり方
首周りを効果的にほぐせる簡単なストレッチを紹介します。
首が痛くなるのを予防し、さらに、痛くなった首の痛みを和らげる効果も期待できるでしょう。
座った姿勢のままできるので、スマホをみている最中や仕事でパソコンに向かっているときなどに、休憩をはさんで手軽に取り入れてみてください。
やり方「カメの首ストレッチ」
- まず、首を前方にゆっくりとなめらかな動きで平行移動させます。このとき、頭は傾けないであごを前方に軽く出すようなイメージで行ってください。
- あごを5秒前に出して5秒後ろに戻すようにゆっくりと行い、同じリズムでゆっくりと呼吸をします。下げるときも頭を後ろに傾けないで、地面と垂直な角度になるように意識しましょう。
このカメのような首の前後運動は、普段から酷使している「頭を前方に維持する筋肉」だけでなく、前に出した首を引き戻す筋肉の強化にも働きかけて、首への負担を和らげてくれるでしょう。