子供が甘いものを食べ過ぎると体はどうなるのか?脳への影響は?

砂糖には、薬物依存症と同じような中毒性があるといわれています。それは、非常に病的なものです。

甘いものを食べた後は、神経伝達物質が作用し、同じ満足感を得るために、また甘いものを欲するようになります。

カリフォルニア大学サンフランシスコ校の小児内分泌学の教授であるロバート・ルスティグ(Robert Lustig)氏は、砂糖を多量に含む飲料やお菓子、ジャンクフードなどの普及にともなって、アメリカでは特に1970年代から80年代頃から健康状態が悪化し、子供にそれまで決してなかった2つの病気がみられるようになったといいます。

それは、「2型糖尿病」と「脂肪肝」です。

これらの2つの病気は、アルコール依存症と同等の作用を体に及ぼします。

ここでは、甘いものの食べ過ぎが子供の病気を生み、脳の老化を加速させることについて、ロバート・ルスティグ氏によるアドバイスを分かりやすく紹介します。

甘いものが子供に及ぼす悪影響

実は、「2型糖尿病」と「脂肪肝」は、アルコール依存症と同じようなものです。砂糖とアルコールは、肝臓での代謝のされ方があらゆる点で似ています。これは、ワインなどのアルコールは、糖質を発酵させるとできることからも分かります。

現在、アメリカでは全体の30パーセントの子供が、非アルコール性脂肪肝疾患だといわれています。お酒を飲まないのにアルコール性脂肪肝を患うというわけです。

また、2型糖尿病と同じように1型糖尿病患者の子供も増えています。

糖尿病になると、血中のグルコース(糖)レベルをコントロールするインスリンの働きが阻害され、細胞にグルコースがうまく取り込まれなくなります。

グルコースがエネルギー源として一番よく使われているのは、脳です。脳の働きは、グルコースの量と深いかかわりがあるため、必然的に脳細胞の老化を促し、考える力や記憶を困難にしていきます。

食品産業が生み出した混乱の結果

現在、食品業界は、年間1兆4千億ドルも稼ぎ、その45%の6570憶ドルが売上総利益にあたります。

甘いものを過剰に摂取する食生活は、健康を害し、医薬品産業の利益にもつながっています。

アメリカでは、毎年3兆2千億ドルものお金が医療費に費やされています。しかも、その75パーセント近くが防げるはずの慢性疾患だといわれています。

そのため、もしまだ甘いものがそれほど普及していなかった70年代の健康水準に戻ることができたら、アメリカは、1兆8千億ドルもの医療費を毎年削減できることになります。

しかし、この食品産業が生み出した混乱を一掃するには、3倍の経費がかかるといわれ、継続していくのは困難であるため、それは必然的に、アメリカのメディケア(高齢者向け医療保険制度)や社会保障の崩壊を意味します。