運動によって頭がよくなる仕組みとは

2017年5月16日

運動は、あなたの脳にすばらしい影響をたくさん与えてくれます。

近年の神経科学では、運動すると気分が爽快になるだけでなく、学習能力や記憶力が上がることが分かってきました。

ここでは、運動が引き起こす脳へのプラス効果について、NYUセンターの神経科学、および心理学の教授であり、かつ、「Healthy Brain、Happy Life」の著者でもあるWendy A. Suzuki博士による解説を分かりやすく紹介します。

運動で脳が活性化する仕組み

運動をした直後はもちろん、長時間行う場合においても、まず、脳内の神経伝達物質が増加します。それらの神経伝達物質は、心の調子に大きく関わっています。

具体的には、心の安定をもたらすセロトニン、心地よさ(快感)をもたらすドーパミン、または高揚感を生むアドレナリンなどが、あなたの脳に増加します。

次に、「成長因子」と呼ばれる記憶や学びを助けるタンパク質(細胞の増殖や分化を促進する栄養素)が増加します。

そしてその後、長期記憶において特に重要な役割を果たしている「海馬」と呼ばれる脳の部位で、新たな脳細胞の生成が促進されます。

このように、1、脳内の神経伝達物質が活性化し、2、ニューロンの回路を構築する成長因子が増え、3、新たな脳細胞が誕生するという一連の神経細胞レベルでの変化が、運動するたびに引き起こされるというわけです。