完璧な懸垂のやり方とフォームの注意点

懸垂は、背筋を鍛える最も古典的なトレーニングの一つで、かつ、なかなかうまくできない難易度の高いものです。特に、体重が重い人は習得しにくいといわれています。

そのため、ここでは、懸垂の適切な姿勢(フォーム)とやり方、そして、懸垂をマスターする秘訣や補助テクニックについて、米国ニュージャージー州のラトガース大学ヘルス・ヒューマンパフォーマンス研究センターの責任者であり、アメリカスポーツ医学会のフェロー(特別研究員)でもあるShawn Arent氏がデモンストレーションしながら分かりやすくアドバイスした動画を紹介します。

懸垂の正しいやり方

懸垂は、背中全体の強化に加えて、上腕二頭筋(力こぶができるところ)を鍛える高い効果が期待できます。

しかし、適切な姿勢(フォーム)ややり方で行わなければ、関節や筋肉に過度な負担がかかり、痛めてしまうことがあるので注意してください。

  1. まず、両手を肩幅よりも広めに開いてバーを持ちます。手の幅が狭すぎると胸ではなく、肩を引き上げるような懸垂になり、肘や首、上背の筋肉を痛めるおそれがあります。
  2. 必ず胸を張り、背中と腕の筋肉を使って、鎖骨をバーの上部に向かって引き上げるようにして胸を持ち上げます。決して猫背のように肩や首をすぼめて行わないでください。

重要なポイント

懸垂を行う間は、胸を張った姿勢を意識して保ちましょう。

懸垂を楽にする補助器具の使い方

懸垂がまだ完全にできないうちは、補助器具を取り入れるとよいでしょう。Arent氏がおすすめするのは、アシストバンド(ループ、レジスタンスバンド)です。

アシストバンドの使い方

  1. まず、アシスタントバンドのループをバーに通して固定します。
  2. 反対側のループの端に、片側の膝を通して、すねの真ん中くらいで固定します。

これによって、腕や背中にかかる体重の負荷が軽くなり、正しい姿勢を維持したまま、完璧な懸垂が楽にできるようになります。

人による補助方法

もし、アシスタントバンドを使わない場合は、補助者が体を部分的に支える方法がおすすめです。

まだ自分の力で懸垂ができない人でも、下記の2通りの方法で安定した支えを提供することによって、フルに懸垂が行えるようになります。補助のやり方は、懸垂をする人がどれほど助けを必要としているかによって使い分けます。

補助者が足首を支える

まず、補助者が、懸垂をしている人の背後から足首を支えます。足首の前側に、手を組むようにして置き、懸垂者が補助者の手で足を踏ん張れるようにします。

このやり方なら、補助者ではなく、懸垂をしている人が主導権を握って必要な補助の度合いを調節できます。

腰を支える

補助者が背後から、腰を支え、懸垂をしている人を上に持ち上げます。

これは、懸垂者がどれほど助けを必要としているかに関わらず、補助する人が力を加減して調節する方法です。補助の加減は、上達度に応じて変えていきます。