「親が子供のために責任を取る」は大きな間違いである理由

2017年5月26日

「Choose Your Own Adulthood」の著者であり、ファミリーセラピストとして活躍しているHal Runkel氏は、「親が子供のために責任を取るのが常識のように言われていますが、そのほとんどが間違っている」と指摘しています。

もしそうであるなら、親でなければ誰が子供の責任を取るのか?と少し奇妙に聞こえるかもしれません。

しかし、現実には、親がコントロールできるのは、自分自身だけであって、子供の決断やふるまいをコントロールすること自体が不可能なことです。もちろんコントロールできないことに対して、責任を負うことなんてできません。

それでは、親の責任とは何なのでしょうか?

ここでは、「親は、子供のふるまいに対して責任がない」と指摘するHal Runkel氏の真意について、子育てにおける本当の意味での親の責任の取り方を考えながら分かりやすく紹介します。

Hal Runkel氏の著書は、世界で12か国語に翻訳され、たくさんの人に読まれています。

「子供の責任は親がとるべきだ」の大きな落とし穴

10代の子をもつ親は、親である自分自身のふるまいや問題への責任を取ることなしに、子供たちには常に不満を抱いています。

そういった親の多くが、子供の責任をとるのは親なのだから、子供の選択権は親にあると誤解をしています。

すると、子供の心の中にまで干渉しようとする恐ろしいほどの権力闘争(権力で統治しようとする考え)が生まれてしまい、親自身の行動をふりかえることなしに、親として子供に正しいふるまいをさせなければならないと子供が起こした結果に執着していきます。

本当の意味での子供への責任とは

子供のふるまいをマネージメントするのは親の責任ではなく子供自身です。

親は、子供がどのようにふるまい、決断していくべきかを学んでいく手助けはしても、子供が結果的に決めたことや行ったふるまいの責任をとるためにいるのではありません。

子供は、高校、大学、就職、キャリアの形成と、様々な場面で自分の人生を選択していかなければなりません。ささいな選択をあわせると、それは100万回以上にも及ぶでしょう。

そういった選択の場面では、思いやりや好奇心、自己認識、自分の行動への責任の大切さ、とるべきリスク、避けるべきリスクなど、たくさんの要素から判断していく必要があります。

そのため、親は、子供が自立した大人に成長するための上記のような判断要素(必要な知識や学ぶための経験)を与え、選択をサポートしていかなければなりません。

そして、子供のために親自身がとった行動に責任を持たなければなりません。それは、子供のことを決めようとするのではなく、子供が可能な限りよい選択をするために取り組んだこと(決断までの過程)への責任です。

その後で、子供が何をしてもそれは彼ら自身の責任になります。

まとめ

子供たちと、穏やかで、相互に敬意を払い、愛する関係を築きたいなら、親は、子供の選択をコントロールしようとするのではなく、子供がよい選択をするために、自分が何をすべきか、または、何をしてきたかに焦点をあてるべきです。

そのうえで、子供たちが決断してきたことは、親の責任ではなく、子供の責任です。そもそも、コントロールできない他人の決断に対して、責任を負うことなんてできません。

そして、親自身が、子供が決断した結果ではなく、それまでの過程における自分の行動をコントロールすることにもっと注意を払うことによって、子供と落ち着いて接することができるようになり、様々な不安が自然と解消されていくでしょう。