「出世するほど、自己認識力が低くなる」理由と2つの対策

2017年6月 1日

心理学者であり、「Insight」の著者であるTasha Eurichさんは、次のように指摘しています。

「企業の最高経営責任者であるCEOがかかりやすい病気がある。それは、社内で出世への階段を上っていくにつれて、自己認識力が低くなることです」。これは、英語でいう「CEO Disease(CEO病)」の一つです。

自己認識力とは、自身の存在や行動、思考について、短所や長所などを全て認識したうえで、前向きに肯定できるスキルのことです。

これは本来、物事を冷静に判断し、問題意識をもって行動しなければならない企業のトップには不可欠な要素です。

しかし、企業でトップに昇りつめると、どうしてもその人自身の仕事のパフォーマンスの基準が曖昧になりやすい傾向があります。

たいていの場合、社員は、力に対して真実を語ることを恐れてしまいます。ここでいう力とは、上司、役員、CEOなど出世した人です。これでは、社員からの正当なフィードバックを受け取ることはできません。

ここでは、出世した人が陥りやすい「自己認識力の低下」への有効な対策として、Tasha Eurichさんがおすすめする2つの方法を分かりやすく紹介します。

出世した人が自己認識力を高める2つの方法

まず1つ目は、人々がお互いに本当の意見を言い合えるような安心できる組織環境を作ることです。

これを行うには多くの方法がありますが、最も強力なのは上司が身を低くすることです。

それは、出世した幹部たちがやらなければならないと思っているものとは正反対のことかもしれません。なぜなら、出世した人たちの多くは、部下に対して横柄な態度を取ったり、高圧的な話し方をする傾向があるからです。

しかし、もし上司であるあなたが、仕事の現状をみて、望んでいたようにならなかったと感じているなら、うまくいかなかった現状を、より良くするために、考え方を変える必要があります。

Tasha Eurichさんは、次のように言っています。

上司が自分は完璧ではないことを示すことができる限り、信頼と尊敬を得られ、人々があなたに真実を伝える可能性が高くなる

しかし、それだけでは十分ではありません。

私が推薦する第二の行動は、「愛する批評家」と呼べる人を見つけることです。つまり、あなたの成功を望んでいる人を見つけることです。

彼らは、あなたの仕事でのパフォーマンスについて、良いことだけでなく、悪いことや醜いことまですべてを進んで与えてくれます。

あなたの下で働くすべての人に尋ねる必要はありませんし、事実それはすべきではありません。

しかし、あなたがこれらの愛する批評家を見つけて、あなたがしていることについての彼らからのフィードバックを得ることができれば、自己認識力を高く保ち続けることは可能です。