ストレスを逆に活かして利を得る方法

2017年9月13日

現代社会で生きていくには、ストレスを全く無くすことなどできませんが、それは決して悲観的になるようなことではありません。

多くの人が、ストレスを健康の害として脳にインプットしていますが、実は、ストレスを脅威として排除するのではなく、挑戦としてとらえることで、逆にアドバンテージとして活用していく方法があります。

それは、オリンピックや大会で結果を出そうとしている人、既存の数学的理論を打ち破ろうとしている人、芸術的な傑作を作ろうとしている人などあらゆる分野において、大成功につながるまでの道のりに共通していえるストレスのとらえ方です。

ここでは、ストレスをアドバンテージとして活かす考え方について、燃え尽きることなしに最高のパフォーマンスを維持するための新しい成功科学を示した書籍「ピークパフォーマンス」の共著者であるBrad Stulberg氏によるアドバイスを分かりやすく紹介します。

目的に向けて、生産性(パフォーマンス)を向上させるために心と体を準備することで、自己を超越した力を成長させ、活用していくことができます。

ストレスは「刺激」

ストレスとは、生物学的な感覚(生命現象)で、簡単にいうと刺激です。

ひとことで刺激といっても、それは非常に多岐にわたります。たとえば、トレーニングによる身体的な刺激、上司からの勤務評価も心理的な刺激のひとつです。

上司からの勤務評価によって、生理学的な刺激を受けて、不安や脅威を感じることがありますが、これはストレス反応の一種で、基本的に、「闘争・逃走反応」とよばれる生理学系の現象です。

私たちは、外部から刺激を受けたときに、さまざまな身体的な反応を示します。心拍数や血圧は上がり、緊張して落ち着かなくなり、内部の体温が上がることもよくあります。これらの生理学的な感覚はとても自然なことです。

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しかし、最近の研究によって、「ストレス」は、私たちが「害」とみなしたときのみマイナスに働くことが分かってきました。

これを証明するおもしろい研究があります。

ストレスを「害」にする考え方

公の場で演説をしなければならないとき、人々は、前述したような身体的変化を引き起こし、不安で緊張してガチガチになることがよくあります。

そのような場面では、深呼吸をして落ち着くのが賢い方法だと思われがちですが、普段から呼吸トレーニングを行っていない場合、いくら深呼吸をしても落ち着かないという問題に直面する傾向があります。

すると、状況はどんどん悪化していきます。なぜなら、彼らは、落ち着けないことが悪いことだという認識にとらわれてしまうからです。

そうなると「落ち着かなければならない。それなのに落ち着けない。」と、どんどん焦りが生じてしまいます。その心理状態のままステージに上がると、結果的に言葉がつまったり、どもってしまったりとひどい経験をしてしまいます。

そんなときに有効なのが、ストレスのとらえ方を置き換える試みです。

生理学的に有効なストレス対応テクニック

「自分は緊張でストレスを感じているから落ち着かなければならない」ではなく、次のように考えてみてください。

「私は燃えてきたぞ(胸が高鳴っているでも、血が騒いでいるでも、ワクワクしているでも構いません)。この状態は、体が準備をしているんだ。神経系の活動が高まっている証拠だ。」と。

この微妙な考え方の変化が、演説のようないざという場面で、パフォーマンスや主観的な感情に大きな影響を与え、実際に演説者は、ステージの上ではるかに気分がよくなることが分かっています。

まとめ

ストレス科学の研究者たちは、調査を重ねるうちにみな同じような結論にたどりついています。それは、下記のようなものです。

差し迫った状態では、ストレスをネガティブなものから、ポジティブなものに置き換えることによって、大きな利益をもたらす可能性があります。

ストレスは、脅威よりもむしろ挑戦する時間として見て、最終的に克服するために個々を成長させる手助けとなるものととらえることで、パフォーマンスが高まるというのです。

それだけでなく、長期的にみると、心身を健康的にし、長生きさせることさえあります。

上記のような感覚でストレスをとらえることによって、もはやストレス多き現代社会とは無縁となるでしょう。