年を取るとなぜハゲるのか?

人はなぜ、年を取ると髪がどんどんうすくなっていき、ハゲてしまうのでしょうか?

これは、多くの人にとって、無視のできない切実な問題です。実際に、50歳になるまでに抜け毛に悩む男性は半数近くにも及び、女性の場合は、1/4に相当するといわれています。

ここでは、なぜ人は加齢によって薄毛や抜け毛に悩まされ、ハゲていくのか、その原因について科学的に解明されてきたことを分かりやすく紹介します。

薄毛や抜け毛、ハゲの原因

男性でも女性でも、抜け毛やハゲが引き起こされるのには、睡眠不足、生活の乱れ、病気や薬、ダイエット、紫外線による頭皮の日焼け、ヘアケア方法など、さまざまな要因が関係しています。

現代社会では、ストレスによって、頭皮への血流が悪くなることも大きな原因のひとつです。

しかし、なかでも最もよく見られるのが男性ホルモンの影響によるアンドロゲン性脱毛症だといわれています。

アンドロゲン性脱毛症とは

アンドロゲン性脱毛症とは、髪の毛の成長において重要な役割を果たしている頭皮の毛嚢(もうのう)の形成不良を引き起こす症状です。血液中を流れる男性ホルモンの影響によるため、男性型脱毛症とも呼ばれています。

毛嚢とは、頭皮の中にある髪の毛の根本を包んでいる器官で、その中には、髪の毛の種となる毛母細胞があります。

この毛母細胞に、栄養や酸素を送り届けて、細胞分裂を促しながら髪の毛を形成するという重要な役割がある場所が毛嚢です。

しかし、アンドロゲン性脱毛症になると、時間の経過とともに、毛母細胞の細胞分裂が抑制されて、発毛周期も乱されていき、徐々に毛嚢の機能が失われていくため、結果的に薄毛や抜け毛が引き起こされてしまいます。

女性の場合は、エストロゲンと呼ばれる髪の毛を育成させる女性ホルモンの働きによって、症状はいくぶん緩和されますが、年齢を重ねるごとに、この女性ホルモンも減少していくため、髪のボリュームがなくなったり、薄毛で悩まされる人は増加します。

男性の場合は、全く髪がなくなり、ハゲてしまうことすらあります。

そして、研究がすすむにつれて、アンドロゲン性脱毛症は遺伝的な要素が大きいことが分かってきました。

頭のハゲ方は遺伝的要素が強い

頭のハゲ方に関する主要な遺伝子は、母親から受け継がれるX染色体上にあることは広く知られていますが、研究がすすむにつれて、父親からの遺伝子も作用している可能性が分かってきました。

研究では、父親がハゲている男性は、ハゲる可能性が高いことが示されています。

また、ハゲは、帽子やヘアケア製品、洗髪によって引き起こされるわけではありませんが、コームで逆毛をたてたり、ヘアアイロンを使用したりすることによって、薄毛や抜け毛は加速されます。

そして、残念ながら現代の医療や科学の力では、ハゲを防ぐことはほぼ不可能で、増髪をかかげた市販商品も科学的な根拠がないものが多いのであまり期待は持てないようです。