塩分を取りすぎたことが分かる9つの(体に表れる)兆候

2017年12月28日

塩は、世界中の食文化や医療分野などで、毎日大量に消費されています。

今日では、塩気のない料理なんて、ものたりなくて考えられないという人も多く、日々の塩分摂取量が少なすぎると死のリスクが高まるとさえいわれています。

しかし、かといって、あまりにも多くの塩分を体内に取り入れ続けると、あなたの健康に、きわめて深刻な悪影響を与える恐れがあるのも事実です。

そのため、ここでは、(自覚の有無にかかわらず)塩分を取りすぎている人の体に表れやすい9つの兆候について、塩分の過剰摂取がもたらすリスクや有効な改善策をあわせて分かりやすく紹介します。

下記で紹介するような兆候が見られたら、決して軽く考えないでください。すぐに塩分摂取量を見直して、食生活を改善する必要があります。

おもしろい塩の歴史

塩は何世紀にもわたって、人間や動物の食生活にはなくてはならない存在となっています。

過去には、多くの国々で通貨(お金)として、また、礼拝の場で使われるなど、重要な役割がありました。給料を意味するSalary(サラリー)の語源は、塩が兵士に給与として支給されていたからだという説もあるほどです。

信じられないほど高価で取引されてきた塩は、「ホワイト・ゴールド」とも呼ばれ、中世には、塩を巡って戦いが始まることさえあったのです。

塩の独占権のおかげで栄えたベニスをはじめ、ドイツ語で「塩の砦」を意味するオーストリアのザルツブルクは、岩塩の産地で有名な都市でした。これらは、塩がなければ存在しなかった可能性すらあるほど、塩は、多くの国や文化に大きな影響を与えてきました。

このように、塩は、歴史的にみても、私たちの生活に必要不可欠なものではありますが、あまりに多く取りすぎると、健康に恐ろしい影響を与え始めます。

下記で紹介するような兆候はすべて、健康を害するリスクが高いものなので、特に注意してください。

1. いつも喉が渇いている

人間は、水なしでは生きられません。しかし、唇が乾燥し、いつも喉が渇いているなら、塩分を過剰摂取している可能性があります。

塩の主成分は、塩化ナトリウムです。ナトリウムは、体内の細胞から、大量の水分を奪います。すると、のどの渇きを探知した脳センターは、体内の水分バランスを戻すために、可能なかぎりのことをしようとします。

もし、ピザやジャンクフードなど、塩分豊富な食品を食べるときは、たくさんの水を飲むことを心がけてください。最もよいのは、食べる前に飲むこと。

また、一日の始まりは、ジュースやコーヒーではなく、水を飲むようにしてください。

いつものどが渇いているのは、糖尿病のサインであることも覚えておいてください。

2. トイレが近い

水分を多く摂取すればするほどトイレに行きたくなるのは当然ですが、水分摂取量を考慮したうえで、トイレの回数が多い場合は、塩分の取りすぎによる危険なサインかもしれません。

私たちは、排尿するときに、尿とともにカルシウムも失っています。

塩分の取りすぎからくる排尿の増加によって、血液中のカルシウムが足りない状態が続くと、体は、骨からカルシウムを補おうとし、結果的に、それが骨粗鬆症(こつそしょうしょう)のリスクを非常に高めます。

また、頻尿は、2型糖尿病の兆候のひとつでもあるため、早めに受診したほうがよいでしょう。

3. 不健康な食事が食べたくなる

今までに、自分が一日にどれくらいの塩分を摂取しているか考えたことはありますか?

私たちは、料理をする時間がないと、ついつい既製品のお弁当や惣菜、塩分が大量に含まれた加工食品、サンドイッチなどの手軽な食事、外食などに頼ってしまいがちです。

普段から、加工食品の濃い味に慣れていると、自分で料理したときに、塩を多めに入れる傾向が高くなったり、塩気がないと食べられなくなったりすることさえあります。

それは、塩分の取りすぎが常習化することで、「味蕾(みらい) 」と呼ばれる舌の上側にある味覚器官の働きが鈍化して、塩気がないとものたりなく感じるようになるためです。

仮にそうなってしまってからでも遅くはないので、塩の代わりにこしょうやローズマリー、タイム、カレーパウダーといった風味の強いスパイスやハーブを取り入れてみてください。

そして、既製品を購入するときは、必ず商品の表示を確認し、100gあたり0.85g以上の塩分が含まれる商品は避けてください。

4. 筋肉がつりやすい

一番最近で、足などの筋肉がつったのはいつですか?

仮に思い出せないなら、問題はないかもしれませんが、高齢者やアスリートでもないのに、毎日体のどこかの筋肉がつるようなら、塩分摂取量を見直した方がよいでしょう。

塩の主成分は、塩化ナトリウムです。ナトリウムとカルシウムは、筋肉の収縮を助ける役割があります。カリウムは、必須ミネラルのひとつで、ナトリウムとともに筋肉をリラックスさせる働きがあります。

しかし、塩分の過剰摂取によって、カリウムとナトリウムのバランスが崩れてしまうと、筋肉の炎症が引き起こされやすくなります。

5. 倦怠感や頭痛を生じやすい

塩分を大量に摂取したことが、直接倦怠感や頭痛につながるのではなく、体内のナトリウムと水分のバランスが崩れたために、体が細胞から水分を補おうとすることで、脱水症状が引き起こされ、その結果倦怠感や頭痛を感じやすくなるのです。

倦怠感や頭痛といった兆候が表れた場合は、塩を控えて、アプリコットやアボカド、アスパラガス、カリフラワーといったカリウムの豊富な自然食品を食べるように心がけることが、体内のナトリウムバランスを正常に戻す助けとなります。

6. 腎機能が低下し、排尿の問題やむくみ、かゆみなどさまざまな症状が出る

塩分の過剰摂取は、腎臓をひどく傷つけます。腎臓は、私たちの体の化学工場のようなもので、主に3つの役割があります。

一つ目は、血液から老廃物や塩分をこして、尿として体外に出す瀕過装置としての働き。

二つ目は、体内の水分量を調節する働き。

三つ目は、血圧や赤血球の生成を調節する働き。

しかし、塩分の過剰摂取によって、腎臓に過度な負担がかかりすぎると、その機能は低下していきます。

塩分の取りすぎは、腎結石のリスクを高めるだけでなく、尿中のたんぱく質量の増加など、腎臓病の危険因子となります。

7. 高血圧になる

アメリカ心臓協会によると、正常な血圧値は、80から120です。過剰な塩分摂取によって、血中の塩分濃度が高まると、血中の水分量を増やすために、血液量が増加して、心臓はよりハードに働かなければならなくなり、血圧は上昇します。

血圧の基準値を越えた場合、放っておくと、心疾患や心臓発作、認知機能の低下などを引き起こす恐れがあります。

その場合、減塩だけでなく、ナッツやオートミール、豆類、いちじくなど、心臓によいといわれる食品の摂取を心がけるとよいでしょう。最近の研究では、適度に赤ワインやコーヒーを飲むことも心臓によいことが分かっています。

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8. むくみやすくなる

体内の塩分量が増加すると、ナトリウムバランスを戻すために、体は、水分をためようとするため、目の下がはれぼったくなったり、足首や足の裏、手の指などがむくみやすくなります。

この症状は、浮腫と呼ばれ、深刻な病気や塩分の取りすぎのサインでもあります。

9. 頭が働かなくなる

2011年にカナダで行われた研究では、1200人の成人を調査したところ、塩分の摂取量と脳機能に関連性があることが分かりました。

塩分摂取量が多い人ほど、認知障害になりやすく、特に高齢者で違いがみられました。これは、塩分の過剰摂取によって、脱水状態になると、忘れっぽくなったり、集中力がなくなったり、脳の混乱が引き起こされるためです。

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