赤ちゃんは、消化器官が未発達なので、消化不良や便秘になったり、おなかにガスがたまりやすいため、その不快感から、泣き続けることがあります。
ここでは、不快感のもとになるおなかにたまったガスを抜き、そして、胃腸の調子を整える効果の高いベビーマッサージのやり方を4通り紹介します。
特に、生後3ヶ月までの赤ちゃんによく見られるコリック(夕暮れ泣き、たそがれ泣き)の症状を和らげるのにおすすめです。
ベビーマッサージをする前の準備
マッサージをする時に邪魔になるので、時計やアクセサリー類は外します。
タオルを赤ちゃんの足にかけて温かく保ちます。
最初は、赤ちゃんの頭を、ゆっくりと指先で円を描くように刺激して様子をみて、機嫌が良いようなら、オイルを手の平でこすりあわせて温めます。
ベビーマッサージのやり方
- 上下移動
- 両手の指の腹をわきの下にあてて、お腹にたまったガスが移動するイメージで、上から下に移動させながらやさしく指圧します。
- 虹の半円を描く
- 赤ちゃんのおなかに手の平全体をあてて、8時から4時の角度(時計回り)で、虹の半円を描くようにマッサージをします。「赤、オレンジ、黄色、緑、青、藍色、紫」と色の名前を語りかけながら、虹の色と同じ数だけ行います。
- 終わったら、温かい両手でしばらくの間、おなか全体を覆います。
- 赤ちゃんの足を円を描くように動かす
- まず、赤ちゃんが心地よいと感じるくらいの圧をかけておなかを両手ですっぽりと数秒間包みこみます。そのまま手の平を横腹まで真横に動かし、向きを変えて、まっすぐかかとまで体側に沿って移動させます。
- そして、かかとをそろえて両手で包み込み、膝を曲げながらおなかに軽く押し込み、足で円を6回描きます。
時計マッサージのやり方
赤ちゃんのおなかを時計にみたてて(上が12時、右腹が3時、おへその下が6時、左腹が9時)、手の平を使って、ベビーマッサージを行います。
- まず、右手でおなかを覆い、ゆっくりと12時から6時の方向に真っすぐ動かします。これを、左右の手で交互に繰り返します(滝の動きのマッサージ)。
- 両手をわき腹にあてて、親指をおへその上あたりに置いた後、そのまま両手を外側に向けて平行に動かします。
- 左手を7時の位置に置き、おへその回りをぐるりと一周させます(太陽の動きのマッサージ)。次に、右手を12時から時計回りに6時の位置まで半周させます(月の動きのマッサージ)。この太陽と月の動きのマッサージを交互に数回行います。
マッサージが一通り終わったら、両手でおなか全体を覆い、数秒間温めた後、赤ちゃんをやさしく抱きあげると終了です。
コリックの症状が見られやすい時間帯(主に夕方)の前に行うと予防につながります。
ベビーマッサージをより効果的にする方法
ベビーマッサージは、母子の絆を深め、赤ちゃんの感覚神経や体の発達を促し、リラクゼーション効果を高めるといわれています。
しかし、ベビーマッサージをするタイミングややり方を間違ってしまうと、期待するような効果が得られないこともあるようなので、下記にベビーマッサージをより効果的にするポイントを紹介します。
ベビーマッサージを行うタイミング
まずは、赤ちゃんと母親の双方ができる限りリラックスできるように環境を整えることが大切です。
赤ちゃんの生活習慣を考慮に入れ、適切なタイミングを見計らってスケジュールに組み入れてみてください。
ベビーマッサージを始める前に赤ちゃんの状態をチェックし、泣いたりぐずったりして機嫌が悪い時は避けて少し様子をみます。
嫌がるようなら無理に行わないで機嫌がよい時や落ち着いている時を見計らって行ってください。
手をグーにして、腕を曲げたり伸ばしたりする様子を見せ、体を触っても抵抗するような様子がなく落ち着いているようなら、赤ちゃんのマッサージの準備が整っているサインです。
準備 環境づくり
- マッサージを始める前に、部屋の温度を確認します。特に冬場は、寒すぎないように温度を調節します。
- 明かりは暗めにし、日光はカーテンで妨ぎます。
- リラックスできるキャンドルやヒーリングミュージックをかけると効果的です。
- 赤ちゃんを寝かせる場所にバスタオルを敷き、ベビーオイルや専用のオイル、ティッシュやお尻ふきを横に用意します。
- マッサージをする人の膝の下にクッションを置いておくと、楽な体勢でできます。
マッサージの始め方
片手にオイルを出して、両手をこすり合わせながら赤ちゃんの耳元で音を出します。これは、赤ちゃんを落ち着かせる音だといわれます。
しばらく音を聞かせてあげた後、頭をやさしく触って話しかけ、赤ちゃんをリラックスさせてながら、各部位のマッサージを行ってください。