実は危険!子供の鉛中毒と効果的な予防方法

2014年9月22日

おそらく鉛中毒を身近な脅威に感じている親は、ほとんどいないかもしれません。

しかし、鉛中毒の恐ろしさは、親が気づかないうちに子供の知的障害を引き起こすところにあります。

実のところ、人間が摂取した鉛成分は、体の細胞膜を通過して、体内に蓄積されてしまいます。

なかでも、最も障害を引き起こす可能性が高いといわれるのが幼児期で、少量の鉛成分でも影響を受けやすいといわれています。特に神経系や体が発達段階にある5歳までは、知的障害につながる恐れが高いため、周囲の大人が注意をしてあげる必要があるのです。

以下に、鉛中毒の症状や身近にある危険な鉛、効果的な予防策などを中心に、親が知っておきたいことを分かりやすく紹介します。

鉛中毒の症状

子供が鉛中毒になった場合の主な症状には次のようなものがあります。

  • 言葉の発達障害
  • 注意力欠陥
  • 神経障害
  • 知能指数の低下
  • 脱力感
  • 貧血
  • ぐずる
  • 攻撃的行動異常
  • 発達退行
  • 食欲がなくなる

最悪な場合、腹痛や寒気、嘔吐、意識を失うこともあります。

残念ながら、鉛中毒は、症状がはっきりと出ないことも多く、ADHD(注意欠陥・多動性障害)と似ていることから、正しい知識を知らないと、親が気づくのはほぼ不可能だといわれています。

鉛中毒の検査方法

鉛中毒を判断できる確かな手段は、血液検査のみです。

子供の生活の身近にある鉛成分

特に手に触れたものをすぐに口に入れる幼児期は、土や塵、ほこり、たばこの煙などを介して、鉛を取り入れやすく、耐性が大人よりも弱いので影響を受けやすいといわれています。

古い水道管

徐々にやり替えが行われているようですが、まだ鉛管が使われている古い水道管は残されています。

絵具・陶器

プロが使用するような絵具には、繊細な色合いを出すために鉛成分が含有されています。

輸入性の陶磁器に多いのですが、日本でも一部の陶磁器の釉(うわぐすり)には鉛が含まれています。酸性の食品の時に鉛成分が溶け出して口に入るのが多いようです。

中国製のおもちゃ

子供用であっても中国製の玩具には鉛が使用されている可能性が高く、洋服のスナップボタン、食事用エプロンのビニール、プラスチック製品の着色にも使われています。

日本製では日本玩具協会が設定しているSTマークが、安全なおもちゃ選びの目安になります。

ガソリン

レギュラーガソリンが1975年、ハイオクが1987年に完全無鉛化を実施。

公園の遊具

鉛への意識が徐々に高まりつつある日本でも、いまだに公園の滑り台や、ブランコなどの塗料に含まれている場合があります。

建物

アメリカでは1978年に鉛を含む塗料が禁止されましたが、それ以前の建物には注意が必要です。鉛入りの塗料やペンキがはげていると、その破片が手について、口に入ることがあります。

その他にも鉛成分が含まれている可能性が高いのが、化粧品や宝石類、電池、セメント、缶詰食品、農機具などです。

鉛中毒の効果的な予防方法

子供の鉛中毒を防ぐ効果的な方法は、可能な限り鉛との接触を減らすことです。

鉛は、空気中の小粒子で酸性の物質に吸収されやすいため、粉塵やほこり、たばこの煙などを介して鼻や口から取り込まれることもよくあるので注意してください。

  • 私たちができる一番手軽で重要な予防策は、手洗いと掃除です。帰宅時や食事前の手洗いを徹底しましょう。
  • 古い建物の場合、気を付けたいのが掃除です。鉛が含まれる塗料は、埃に入り込むため、手や足につくだけでなく、鼻から吸い込むこともよくあります。
  • おもちゃや落ちたおしゃぶりは洗って清潔にしておきましょう。
  • 鉛入りの塗料が剥がれ落ちた箇所は、できるだけ早く改修しましょう。
  • ボタン型電池は誤飲しやすいので、子供が手が届くところには絶対に置かないでください。
  • 鉛の水道管が使われているようなら、使用前に、数分間水を流しっぱなしにして、水中に溶け出した鉛を出します。インターネットで検索すると、塗料や水道水に含まれている鉛の量を調べる道具があるので活用するのもひとつの方法です。
  • 家については、プロに依頼して、建設資材の塗料から鉛が検出されないか調べてもらうのもよいでしょう。

鉛中毒の治療法

もし、鉛中毒になった場合、気になるのが、治療をして治るのかどうかではないでしょうか。

鉛中毒の治療は、体内から鉛の排出を促す治療とこれ以上取り込まないための注意が主なものです。軽度の場合は短期間で回復しますが、脳や腎臓を損傷している場合は、残念ながら障害が残ることが多いようです。

最後に

鉛は、私たちの身近に思った以上に存在しています。

完全に、子供に接触させないことは無理かもしれませんが、ぜひ上記を鉛中毒の予防に役立ててみてください。

また、体内に鉄やカルシウム、亜鉛、銅、たんぱく質が不足すると、鉛成分が体に吸収されやすくなってしまいます。普段から食事の栄養管理を気を付けて、鉛中毒による子供への影響を最小化してあげましょう。

ちなみに、キャベツやブロッコリー、小松菜、ケールといったアブラナ科の野菜は、体内にたまった有害物質の排出を促してくれるのでおすすめです。

その他の参照元:
childhood lead poisoning