ダウン症候群(ダウンシンドローム)と出生前診断について

2014年12月 8日

ダウン症候群は、女性の社会進出で出産が高齢化することによって、世界的に増加傾向にあります。

実際に、毎年アメリカでは、約733人に1人の割合で産まれており、その主な原因は、染色体異常だといわれます。

ここでは、ダウン症候群(ダウンシンドローム)と出生前診断についてアメリカの医師による説明を分かりやすく紹介します。

ダウン症候群とは

ダウン症候群は、染色体の異常によって外見上、精神的、性格的に特異な特徴を引き起こします。外見上の特徴として、平べったい鼻、つりあがった目、耳の位置が低い、身長が低いなどがある。精神的、性格的な特徴もある。

心臓病や白血病、内臓の奇形、甲状腺疾患になる割合が高くなり、聴覚障害や視力障害を伴うこともある。

ダウン症候群の原因

ダウン症候群は、両親の遺伝子が胎児の染色体を形成する際、21番目が1本余分に存在する先天性異常です。原因の95パーセントが染色体の不分離、転座が4パーセントから5パーセント、モザイク現象が1%といわれます。

高齢出産とダウン症候群のリスク

出産の年齢が高齢になるほどダウン症候群のリスクが高まることが分かっています。

アメリカでは25歳の女性が出産した場合は1250人に1人、30歳で900人に1人、35歳で350人に1人、40歳で100人に1人、45歳で30人に1人の割合で生まれるというデータがあります。

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出生前診断

一般的な遺伝的異常検査として、超音波による出生前診断があります。これは、特別なエコーで胎児の首の後ろに大きめの隙間があるかを調べるものです。

隙間が平均よりも大きい場合は、ダウン症の確率が実際の数値で出されます。この隙間は、妊娠初期にしか出来ないため妊娠11週目から14週目と出生前診断の遺伝的検査はできる期間が限られています。

エコーによる正確度は約70から80%だといわれます。

もしダウン症である確率が高く出た場合は、その後、妊娠16週目から18週までに、医師のすすめで羊水穿刺(ようすいせんし)によって出生前診断を行う流れになりますが、ここで注意しておきたいことは検査のリスクです。この羊水穿刺による検査で、約1/200の可能性で流産を引き起こすことがあるといわれています。

羊水穿刺の施術方法は、母親のおなかに超音波をあて、胎児の位置を確認しながら太めの針を刺し、羊水や羊水内にいる胎児の細胞を調べます。

出生前診断でわかること

神経細胞を破壊し、死にいたらしめる可能性が高いといわれるテイ・サックス病をはじめとする多くの遺伝性代謝異常や嚢胞性線維症、ダウン症候群、ターナー症候群、脊椎披裂などの病気を出生前診断で調べることが出来ます。

欧米ではある一定の周期に入ると医師が妊婦に出生前診断の検査をするかどうかを当たり前のように確認するようです。

出生前診断によって胎児の異常を早くに発見し、早期治療に結びつけることを目的としてはいても、この検査がきっかけとなり、中絶を考える親も増加しているため、専門家の間でも賛否両論があり、とても深い問題となっています。

何も問題が見られない場合は、安心してその後の妊娠生活を送ることができますが、何かしら異常なサインが見られた場合、それを受け止め、一つの生命としっかりと向き合っていく精神的なケアが必要になります。