妊娠高血圧症候群のリスクや症状について

2016年7月21日

妊娠高血圧症候群を引き起こす主な要因は、現段階では、胎盤で血管の壁がうまく作られないことにあると考えられています。

ここでは、妊娠高血圧症候群について、妊娠中毒症との違いや原因、症状と危険性、効果的な予防方法について詳しく紹介します。

もし、妊娠中に発症した場合は、一般的な高血圧とは違い、母子ともになんらかの障害が生じるリスクが高くなるため、注意が必要な疾患のひとつだといわれています。

妊娠高血圧症候群とは

日本で妊娠高血圧症候群という病名が使われ始めたのは、2005年のことです。

それまで赤ちゃんにもお母さんにも障害が起こるリスクが高いとされていた「妊娠中毒症(たんぱく尿やむくみ)」は、全て高血圧が要因となっていることが分かってきたため、これらも含めて、妊娠高血圧症候群として特に注意して考えられるようになりました。

そのため、妊娠すると妊婦検診のたびに、必ず血圧測定と検尿が行われています。

定義

妊娠高血圧症候群は、妊娠20週から産後12週までに、高血圧を発症することと定義され、それに伴って腎臓の働きが悪くなると、蛋白尿が見られ(妊娠高血圧腎症)ます。

原因

原因は、胎盤がうまく作られないことにあり、胎児への酸素や栄養の供給がスムーズ行われないため、血流を無理やり上げて対処しようとすることで、高血圧が生じます。

それにともなって、血管が傷つきやすくなり、タンパク尿がでたり、血液が止まらなくなったり、胎児の発育が悪くなる傾向があります。

症状と危険性

妊娠高血圧症候群が見られると、妊婦は、しつこく激しい頭痛、視覚障害、上腹部痛があったり、血液の通り道が狭くなって脳出血になることがあり、胎児は、発育不全や機能不全、胎盤早期剥離によって酸素がいきわたらなくなる恐れがあります。

重い症状になると、妊娠中や分娩中、産後などに、子癇(しかん:意識を失ったり、けいれん発作)を起こし、母子ともに危険な状態になり、障害が残ったり、最悪の場合、死亡することもあります。

子癇前症(妊娠高血圧腎症)とは

子癇前症は、妊娠高血圧症候群のひとつで、高血圧にともなって脳機能が障害を起こすことです。特に妊娠後期から分娩中にリスクが高くなり、まれに産褥期にもみられることがあります。

子癇が引き起こされる前兆として知られ、脳の血流の上昇にともなって目の前が赤く見える、または、光がちらつくといった視覚障害やめまい、けいれん、頭蓋骨を圧迫するような頭痛、むくみ、動脈瘤、意識喪失や呼吸障害(息切れ)を起こす可能性があるだけでなく、まれなケースでは、脳梗塞や脳出血、心臓発作など母子の生命に関わることもあります。

早い治療が必要とされるため、上記のような前兆がみられた場合は、医師に受診しましょう。

特にリスクが高い妊娠

妊娠高血圧症候群の診断を受けた妊婦の中でも、特にリスクが高いといわれるのが下記の妊娠です。

  • 初産
  • 多胎妊娠
  • 慢性高血圧
  • 妊娠前から糖尿病を患っている
  • 腎臓に疾患
  • 肥満

産後

産後12週目までは、病院で受診をしながら経過が見守られます。

予防方法

  • 妊娠中の肥満は、妊娠高血圧症候群や帝王切開になる危険性があるため、日頃から体重管理に努めて、急激な体重増加を予防します。
  • 食生活では、お菓子はできる限り避け、野菜や果物で、カルシウムやカリウムなどのミネラルやビタミンを積極的に摂取しましょう。
  • たばこはやめましょう。
  • ストレスは妊娠高血圧症候群の大敵であるため、一日にリラックスできる時間を必ず作るようにしましょう。特に妊娠中は、ホルモンバランスの変化によって不安になったり、気分の抑揚が激しくなる傾向があります。友人と会ったり、映画を見たりして、趣味の時間や楽しみを作って気分をリフレッシュさせるのもよいでしょう。
  • 睡眠時間を十分に確保する。妊娠中は、左側を上にして寝る体勢がおすすめです。
  • 心配事は医師にすぐに相談する。
  • 運動不足は妊娠高血圧症候群を引き起こす主な原因になります。一日に30分はウォーキングや軽い運動で適度に体を動かすように努めます。もし、水泳や新しいエクササイズを始めるときは必ず医師に相談します。妊娠中は、体をストレッチさせ、正しい呼吸法を学べるマタニティーヨガがおすすめです。

その他の参照元:
1. How Safe is My Pregnancy at 16 Weeks?