お酒を飲んだ後に授乳しても大丈夫?

2016年10月14日

「お酒を飲んだ後に授乳してもよい?」、「アルコールは少量でも赤ちゃんへの影響はある?」といった質問が専門家によく寄せられますが、実はこの答えは単純ではありません。

母親の体型や体質によって、アルコールの代謝能力には個人差があるため、アメリカの研究機関では、赤ちゃんの安全を最優先に考えるなら、母乳育児中は、お酒を飲まないことを推奨しています。

しかし、世間では、「アルコールを飲むと母乳がよく出る」、「ストレスをためるよりは飲んだ方がよい」など、様々な憶測がひとり歩きしているため、ここでは、お酒を飲んだ後の授乳が赤ちゃんに与える影響を中心に詳しく紹介します。

アルコールを摂取すると母乳がよく出る?

研究によると、お酒を飲むと母乳を生成するプロラクチン(黄体刺激ホルモン)の分泌が促されることが分かっています。

しかし、生成された母乳を乳管に押し出す(排出する)役割をするオキシトシンと呼ばれるホルモンが減少するため、結果的には、赤ちゃんが十分な母乳を飲むことができなくなります。

お酒を飲んだ後の母乳にはアルコールは含まれる?

母親が飲んだアルコールの成分は、血液を通じて母乳に分泌されます。

特に、飲酒後30分から1時間は、血中アルコール濃度が最も高くなるといわれ、食事を摂りながらお酒を飲む場合は、1時間半後までの授乳は要注意です。

そして、一度摂取したアルコールは、飲酒後にいくら搾乳しても、血中アルコール濃度をうすめようとして水やコーヒーを多く飲んだとしても取り除くことは不可能です。時間の経過だけが、母乳からアルコールを取り除く解決策となります。

母親が摂取したアルコールは、いつまでも体内を巡り続けるわけではなく、時間の経過とともに肝臓の代謝機能によって無毒化され、母乳への含有量も減少していきます。それには、平均して340mlのビール、140mlのワイン、約43mlの蒸留酒を飲んだ場合、約3時間はかかるといわれます。

赤ちゃんへの影響について

  • アルコールを含む母乳を赤ちゃんが飲んだ場合、肝臓に影響を与えます。生後3ヶ月までの肝機能は、成人の半分であり、代謝されないアルコール成分は、成人の倍の時間をかけて赤ちゃんの体中を巡ります。
  • アルコールは、母乳の味を変えるため、飲酒後の授乳をこばむ赤ちゃんもいます。
  • 赤ちゃんの睡眠の質が悪くなり、夜中によく起きることがよくあります。

以上のことから、お酒を飲む場合は、少量にとどめ、または、飲む前に予め搾乳しておいたものを飲ませるのもひとつの方法です。

参照元:
How to Breastfeed: Drinking Alcohol