赤ちゃんのハイハイや歩行の練習について

2016年11月21日

驚いたことに、赤ちゃんは、生まれてから歩けるようになるまで、約1000時間の練習が必要だといわれています。

練習といっても、始めから歩く練習をするのではなく、寝返りから、うつぶせやハイハイを介して、月齢や発達に応じたステップを踏みながら、少しずつバランス感覚や体を支えるための筋力を養っていくという歩行訓練です。

ここでは、赤ちゃんが歩けるようになるまでのハイハイや歩行の練習について、脳と体の発達の関係や歩行の上手な補佐方法、歩行器を使用する場合の注意点などを中心に紹介します。

歩行の訓練に重要な「ハイハイ」について

ハイハイは、赤ちゃんの上半身と下半身の筋肉が発達して始めてできることであり、重力に逆らって体を起こす力やバランス感覚も求められます。

実際に、脳の指令に基づいて、膝で床を蹴って前に進んだり、交互の手の動きに合わせて足を動かすという作業は、赤ちゃんにとってはとても複雑で大変なことです。

このように、ハイハイは、脳の神経(反射能力やバランス力)を活性化させ、また、腹筋や背筋を効果的に鍛えられることから、歩行への重要な発達過程のひとつだといわれています。

ハイハイ時期の注意点

無理やりさせない
赤ちゃんを無理やりひっぱるとハイハイをしなくなるという研究データがあります。
体の準備が整って、ハイハイを始めるようなサインがあれば、無理やりさせるのではなく、上手になっていく姿を褒めて、自然に楽しませながら発達を促してあげましょう。
人と違っても焦らない
人にはそれぞれ個性があるように、ハイハイのやり方も異なります。
もし、前ではなく後ろに進んだり、歩伏前進をしたり、いざる(座ったまま進む)など一般的なハイハイのイメージとは異なるスタイルが見られても、これらはよくあることなので心配はいりません。それがその子の個性だと思い、温かく見守ってあげましょう。
しかし、生後15ヶ月をこえてもなかなかハイハイをしない場合は、発達障害や筋疾患(筋肉が弱く発達が遅い)など、なんらかの要因が考えられるので医師に相談しましょう。

歩行の補佐方法について

寝返り、ハイハイ、つかまり立ち、伝え歩きを経て、1歳前後になって歩くことへ興味を示し始めたら、適切に歩行補佐をします。

はじめは、両手を握ってゆっくりと歩かせて、慣れてきたら片手にします。支えられるのが両手から片手になるだけで、バランス感覚が身に付きます。

歩行に向けて身体の発達を促す遊ばせ方のポイント

  • 生後数ヶ月は、遊び時間にプレイマットや絨毯の上でうつ伏せにする時間を作り、歩行に必要な背筋を鍛えます。この時、赤ちゃんの胸の辺りにクッションやまるめたタオルを置いたり、大人が床に座って膝の上でうつ伏せにすると無理のない姿勢で行えます。
  • ハイハイをするようになったら、赤ちゃんの好きなぬいぐるみを座布団を重ねた上に置くと、よじのぼる練習になります。
  • ハイハイの練習をする時に、ダンボールに窓をくりぬいて、くぐり抜け遊びを取り入れるのもおすすめです。

歩行器を使用する場合の注意点

月齢が低いうちから歩行器を使用すると、赤ちゃんは自分の好きな所へ移動できるようになりますが、まだ体が未発達であることには変わりないので、自然と体への負担が生じてしまいます。

また、歩行器で移動してガスや洗剤などへ手を伸ばし、思わぬ事故に繋がるケースも増えています。

現在は、全体の赤ちゃんの6%がハイハイをしないまま歩きはじめるといわれており、歩行器の使用がその要因のひとつになっていると危惧する専門家も多いようです。