本当のアタッチメント・ペアレンティング(愛情育児)とは

2017年3月31日

アタッチメント・ペアレンティングとは、心理学者のJphn Bowlby氏とMary Ainsworthさんが提唱した子育ての方法のひとつで、親子の密着したふれあいによって健全で強い愛情と絆を構築し、子供に自信をつけさせることを目的としたものです。

日本では愛情育児として知られています。

しかし、アタッチメント・ペアレンティングの本来の意味を誤解し、なんでもいうことを聞いたり甘やかすのは、精神的に弱い子供に育ちやすくなるので注意が必要です。

そのため、ここでは、アタッチメント・ペアレンティングの考え方ややり方のポイント、年齢別にどのようなふれあいを意識していくべきかについて、発達心理学者のゴードン・ニューフェルド博士(Gordon Neufeld,PhD)や小児科医のAri Brown(M.D)さんによるアドバイスを紹介します。

アタッチメント・ペアレンティングのやり方

発達心理学者のゴードン・ニューフェルド博士(Gordon Neufeld,PhD)による、年齢別のふれあい方のポイントや、アタッチメント・ペアレンティングが及ぼす効果を紹介します。

年齢別のふれあい方のポイントや効果

1歳の頃は、親子のふれあいによって目にすることや匂い、耳にする音など全てを感じ、それを認識していきます。

そして、2歳になると、新しく「好き/Like」という感情を理解し、これが後々の言葉習得やふるまいの重要な要素になります。

この好きという感情を育てることで親子の信頼感がうまれ、3歳になったころには、安心して外の世界に足を踏み出すようになり、色々なことに夢中になり始めます。

4歳には、膨大な探求心がでてきたことに気づくでしょう。4歳からは、しっかりと子供を見ることが大切です。この時期の子供は、思いや疑問に感じることがたくさん増えてきます。そして、より身近に感じているあなたに色々なことを聞いてきます。

1歳から4歳までに、アタッチメント・ペアレンティングによる心理的な下準備ができると、5歳に花が開きます。大脳辺縁系の司令塔や情報処理と記憶における重要な役割を果たす扁桃体(へんとうたい)が機能し、感情や考える力が飛躍的にのびます。

そして、幼児期に親からの十分な愛情を受けて、信頼関係がしっかりと築かれると、子供は、触れ合う人や生き物など全てに深い愛情を示すようになります。

これはとても大切なことです。

最後のステージは、もっと興味深いものです。心の壁がなく、安心したふれあいができるようになると、子供は自分の心を共有できるようになります。6歳では、自分の秘密や思いを話すことが増えてくるでしょう。

このように、人生の始まりである乳幼児期の親子のふれあいは、その後の発達や発展のキャパシティーに大きな影響をあたえます。

アタッチメント・ペアレンティングのポイント

アタッチメント・ペアレンティングに限らず、子育ての目的は、子供に自信・自立心を育てること、そして、身体的・心理的にバランスよく成長させることです。

それをふまえて、下記で、小児科医のAri Brown(M.D)さんによるアタッチメント・ペアレンティングのポイントを紹介します。

  • 基本は昼夜を問わず母乳育児であり、断乳はゆっくりと時間をかけて行う。
  • 月齢が低い間は特に赤ちゃんが何を感じ、何を求めているのかを敏感に察知し、できるだけ要求に応えるようにする(泣きっぱなしにはしない)。
  • 暴力や暴言によって赤ちゃんを抑制するのではなく、愛情を示して安心感を与え、子供の気持ちを理解しながら、論理的に教え導いていくという前向き(健全な)規律を基本とする。
  • スリングなどで抱っこして体を密着させたり、手を握るなどのふれあいを大切にする。

アタッチメント・ペアレンティングに対する賛否両論

アタッチメント・ペアレンティングの理念のもと、米国では人目が気になる年齢に成長しても母乳を与え続けることがよくあるようです。

実際に、成長した少年が母乳を飲む姿を表紙にして論議を呼んだアメリカのタイム誌でも紹介され、賛否両論を生んでいます。

  • アタッチメント・ペアレンティングでは、赤ちゃんが一人で寝る訓練や泣かせ続けることはしないで、添い寝が推奨されていますが、添い寝をすることでSIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクが高くなると批判する声もあります。
  • 赤ちゃんを泣かせないのは、欲求が満たされることが安心感や信頼感につながる考えをベースとしたものです。泣かせ続けることが脳へのダメージになると指摘する専門家もいますが、今の段階ではっきりとした裏付けはないようです。
  • アタッチメント・ペアレンティングでは、赤ちゃんをできる限り抱っこして、密着させておくことが推奨されていますが、両親が共働きであったり、他にも兄弟がいたりすると難しく、逆に親の負担になるケースもあります。

その他の参照元:
What is Attachment Parenting? Is this your Parenting-Style?