(妊婦が)おなかの赤ちゃんの体勢や位置が分かる方法はありますか?

2017年6月 9日

一般的に、おなかの赤ちゃんは、骨盤に向けて頭を下にしている体勢(頭位)が望ましいといわれていますが、実際には、骨盤位(足が下、いわゆる逆子)や横位(胎児が横に寝た状態)に向きを変えることもよくあります。

骨盤位や横位になると、経膣分娩(けいちつぶんべん)が不可能になり、帝王切開で取り出さなければならないこともあるので、妊婦にとって胎児の体勢はとても気になるところです。

それは、妊婦健診での超音波検査によって明らかにはなりますが、実は、胎動から赤ちゃんの頭や足の位置が分かることもあります。

ここでは、妊娠中におなかの中の赤ちゃんが、どの位置でどのような体勢になっているのかを超音波検査なしに知る方法や逆子について、ユタ州病院の分娩看護師Nurse Daniさんによるアドバイスを紹介します。

逆子の割合

妊娠28週目くらいになると、逆子の赤ちゃんは全体の25%だといわれていますが、それが、妊娠32週頃には7%から14%に減り、満期産を迎える妊娠37週目頃にはわずか3%ほどになります。

つまり97%の赤ちゃんが自然と頭を下にした姿勢(頭位)になるので、全ての人が超音波検査で胎位を確認しなければならないというわけではありません。

ちなみに、妊娠三期以降になると、おなかの触診によって胎児の姿勢や向き、頭や背骨、親指などの位置を医師が確認する方法もあります。これを「レオポルド触診法」といいます。

もちろんレオポルド触診によって、なんらかの異常が発見された場合は、超音波検査によって、調べることもできます。

赤ちゃんの位置によって胎動は変わるのか?

体を丸めた体勢(頭位)であれば、頭が下でお尻が上に位置するので、赤ちゃんのパンチやキックは、横側で受けやすくなります。

しかし、逆子になると、赤ちゃんの腕は上側に、足が下側にくるので、動きが変わってきます。特に、膀胱や足の付け根あたりに強いキックを感じることが多くなるようです。

再び頭位から逆子、または逆子から頭位になる可能性はあるのか?

個人差はありますが、頭位(頭が下)であっても、残された妊娠期間中に赤ちゃんの体勢が変わって逆子になる可能性はあります。

特に経産婦であれば、初産婦に比べて子宮の伸縮性があるので、それだけ赤ちゃんの動けるスペースが広くなり、体勢がひっくり返る可能性は高くなります。

基本的に頭位で落ち着いている赤ちゃんが、分娩前に急に逆子になることはほとんどないといわれていますが、なかには、妊娠37週目で頭位でも38週目には逆子、そして39週目に再び頭位に自然と戻るケースもあります。

長年助産師として多くの妊婦を見てきたDaniさんは、次のように語っています。

「おなかの中の赤ちゃんの体勢は、へその緒や胎盤の位置、また、子宮の形も影響しています」

逆子になったときの対処法

ちまたでは、逆子になったときの対処法に関する情報がたくさん溢れていますが、それらには残念ながら科学的な根拠はほとんどありません。

なかには、逆子対策に冷やしたエンドウ豆をおなかに置いて赤ちゃんが頭を下にするように導く方法もあるようですが、実際には、赤ちゃんとおなかの間の皮膚層には厚みがあるので、冷たさが届くかどうかも不明です。

その他、鍼灸(しんきゅう)や逆子体操、ポジショニングなども同様に、明確な医学的根拠はないといわれています。

もし、逆子だと判断された場合は、医師としっかり相談してください。

胎盤が良好な状態にあり、へその緒が赤ちゃんの首の周りにないなど適した条件下であれば、おなかの外から逆子を頭位に戻す「外回転術」が施されることもあります。

その場合は、早産を誘発したり、腹部への圧力によってなんらかの問題が生じたりすることもあるので、そういったリスクや詳しいやり方、費用などについて予め確認しておきましょう。

しかし、出産間際になっても逆子であれば、赤ちゃんの骨折や神経損傷、死産などのリスクを回避するために、医師は「帝王切開分娩」を判断するでしょう。