妊娠中のストレスは胎児にどのような影響を与えるのか?

2017年6月28日

ひとつの生命をこの世に送り出すことは決してたやすいことではありません。

妊娠すると、運動や食べ物、仕事の調整をしたりと気を遣うことがたくさんあるうえ、ホルモン変化の影響で精神状態が不安定になったり、急激な体重増加や睡眠不足にも陥りやすいためなにかとストレスを抱えてしまいがちです。

一般的に妊娠中も、妊娠前と同じようにある程度のストレスは問題ないといわれていますが、慢性的なストレスは、妊婦自身や胎児に悪い影響を与え続けてしまいます。

ここでは、妊娠中に感じるストレスが胎児にどれほどの影響を与えるのかについて、Childbirth Classesから、2人の医師によるアドバイスを分かりやすく紹介します。

妊娠中にストレスを感じるとどうなるのか

ストレスを感じると、体はそれに対処するために自律神経が働き、コルチゾールや他のストレスホルモンを過剰に分泌させる「闘争・逃走反応」状態に陥ります。これらは、危険にさらされているときに急上昇するホルモンと同じものです。

そうなると、体は筋肉に血液やエネルギーを送り届けることを優先させるようになり心拍数が上がります。その結果、胎児に十分な血流が送られにくくなり、胎児の発育に様々な障害をもたらす恐れがあります。

しかし、もしこのような闘争・逃走反応状態に陥ったとしても、あなたが、ストレスにうまく対処していくことができれば、ストレス反応は自然と弱まり、体はバランスを取り戻していきます。

妊婦のストレスが胎児に与える影響

臨床心理学者であり「Stress Solutions for Pregnant Moms」の著者でもあるスーザン・アンドリュース博士は、次のように言っています。

「深刻なストレスは、対処が難しいため、妊婦がストレスからどのように解放されるかが、胎児のポテンシャルを高めるカギになります。

実のところ慢性的なストレスは、妊婦の体のストレス管理システムを変化させ、過剰反応を引き起こして炎症反応を誘発する恐れがあります。この炎症反応は、妊婦の健康に悪影響を与えるだけでなく、胎児の発達障害にもつながります。」

マサチューセッツ州MPH医学博士のアン・ボーダーズさん(ノースショア大学ヘルスシステム、エバンスストン病院の母体胎児医学部門産科医)も、「いくつかの報告は、妊婦が慢性的なストレスを感じ、ストレスの対応能力が低いほど、出生時の体重が減少したり、早産になったりする可能性が高くなることを示しています」と語っています。

妊婦のストレスと胎児の脳について

妊婦の慢性的なストレスは、胎児の脳の発達に微妙に影響するため、赤ちゃんの成長にともなって行動問題を引き起こすこともあります。

妊婦のストレスが胎児に与える影響に関しての研究分野は、まだ分かり始めたばかりの段階で、科学者はこれからも研究を重ねていく必要がありますが、妊娠中の女性にとっては、特にお金や人間関係のトラブルで慢性的なストレスに陥っている場合、大きな問題となり得るといわれています。

妊婦のためのストレスマネージメント方法

最後に、スーザン・アンドリュース博士は、次のように語っています。

「妊婦はストレスを感じることに罪悪感をもったり、イライラする自分に嫌悪感を感じたりすべきではありません。しかし、体によくないストレスを軽減し、ストレスをコントロールするための対処法をできる限り身に着けていくべきです。」

アンドリュー博士がおすすめするストレスマネージメント法は、自分を見つめ直し、まずは何がストレスを感じさせているのかを考えることです。必要であればカウンセラーによるトークセラピー(話し合い両方)を受け、医師に相談してください。

その他、瞑想やマタニティーヨガも有効ですが、特に歌はおすすめです。歌詞をしらなくても頭の中でハミングしてみてください。音楽は、コルチゾールレベルを抑制するのに役立ちます。

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