葉は表が裏よりも緑で光沢があるのはなぜ?

クロロフィル・葉緑素キッズサイエンス

葉の表面は緑が濃く、光沢があります。

一方、葉の裏面は比較的緑が薄く、あまり光沢がありません。

それは、植物の光合成蒸散の仕組みが関係しているからです。

以下に、植物の光合成と蒸散の仕組みをもとに、葉の色やつやが表(上面)と裏(下面)で違う理由についてみていきましょう。

葉が緑色に見える理由

葉の緑色の原因となっているのは、「葉緑素」や「クロロフィル」と呼ばれる緑色の色素です。

葉緑素(クロロフィル)は、太陽光のなかで青と赤の光を吸収して光合成に使い、緑の光は(吸収しないで)反射するため、私たちの目はこの反射した緑色の光を感知しているのです。(参照元:なぜ草は緑色なのか?

この葉緑素は、太陽の光エネルギーを使って、CO2(二酸化炭素)と水から栄養(糖)を作るのを助けます。

このように植物が、光エネルギーを使って、自らの栄養となる化学エネルギーを作り出すことを光合成といいます。

では、なぜ表面の方が裏面よりも緑色が濃いのでしょうか?

葉の表面の緑色が濃い理由

それは、葉の表面が裏面に比べて太陽の光をより多く浴びるから。

より多くのクロロフィルがあることで、日光を最大限に取り込むことができるのです。

では、なぜ葉の表面の方が光沢があるのでしょうか?

葉の表面に光沢がある理由

それは蒸散と呼ばれるプロセスによるものです。

蒸散とは、葉や茎などから水蒸気の形で、植物の水分が失われること。

さて、植物の葉は、水分を失いすぎるのを防ぐために、クチクラと呼ばれる光沢のある油状の被膜で覆われています。

しかし、太陽の光をたくさん浴びる葉の表面は、それだけより多くの水分を失う傾向にあります。そのため、水分の蒸発を防ぐために、表面は裏面に比べて厚いクチクラで覆われているのです。

それが、葉の表面が裏面よりも光沢がある理由です。

参照元:Why is the upper surface of a leaf more green and shiny?