走ると痛くなる脇腹痛の治し方と予防方法

2014年2月26日

走っている最中に、脇腹(助骨の下)が急に痛くなった覚えがある人は多いのではないでしょうか。

始めは我慢して走れたとしても、一度痛みだすと、そのまま走り続けるのは難しくなります。

そうなると、「走るペースが速すぎたのかな?」、「呼吸が不規則だから?それとも、朝食を食べ過ぎたのかな?」、「このまま痛みがなくならないのか?」などさまざまな考えや不安が頭をよぎるかもしれません。

しかし、幸いなことに、この痛みの原因は少しずつ科学的に解明されて、予防方法も分かってきています。

ここでは、
走ると脇腹(助骨)が痛くなる原因や、痛くなった時の対処法、どうやったら痛みを防げるのかについて、


  • ストレッチ方法

  • 栄養補給のポイント

  • ランニング中の呼吸法

  • ウォーミングアップ方法


などを中心に、USAトライアスロン認定コーチのStephanie Coburnさんをはじめ、スポーツ科学の専門家たちがアドバイスしたものを分かりやすく紹介します。

呼吸法を変えて脇腹の痛みを防ぐ方法

スポーツ科学の専門家Tim Noakes博士による、呼吸法を変えるだけで、脇腹痛を取り除く方法です。

まず、脇腹(助骨)が痛くなる時の傾向を考えてみてください。多くの人が、右足を着地しながら息を吐いた時に痛みを感じるようです。

もしそうなら、原因は、息を吐く時に体の右側にある肝臓が圧迫されて、横隔膜が引っ張られることで、脇腹(助骨)を急激に刺すような痛みが引き起こされている可能性があります。

その場合、左足を着地する時に、息を深く吐くように試みてください。呼吸法を改善することによって、脇腹(助骨)痛の症状が楽になる可能性があります。

呼吸のリズムを見直す

走行速度が速くなると、体はより多くの酸素を必要とします。対して、不規則で浅い呼吸では、横隔膜への血液量が減り、酸素供給量が減少していくので、横腹の痛みにつながりやすくなります。

ランニングでは、効率的なステップの踏み方と同じように、呼吸のリズムも重要なのです。適切な呼吸は、横隔膜や呼吸筋をリラックスさせることができます。特に、腹呼吸(腹部での深呼吸)は有効だといわれています。

人それぞれに自分に合った呼吸法はあるかもしれませんが、「2つのステップで息を吸い、3番目のステップで息を吐く」と、呼吸の深さや筋肉の弛緩を改善するといわれています。

栄養管理で脇腹痛を予防する方法

カリウム
脇腹(助骨)の痛みは、電解質不均衡から起こると指摘する専門家もいます。そのため、朝食にバナナやアボカド、キウイなど、カリウムの多い食品を摂取するように心がけると痛みの予防につながります。
ナトリウム
走ることで汗をかき、それに伴ってナトリウムが減って脇腹(助骨)の痛みが引き起こされることもあるので、スポーツ飲料で失ったナトリウムを補いましょう。
腸内環境を整える
腸内ガスが原因の場合や急に運動をして脾臓(ひぞう)に負担がかかった場合は、左脇腹が痛くなることもあります。
普段から、芋類やりんごなどの食物繊維、また、ヨーグルトや納豆などの発酵食品を摂取して、腸内環境を整えたり、腹部のマッサージでおなかにガスがたまらないようにするのもよいでしょう。
マラソン大会や試合当日、また、トレーニングの朝は、運動開始の2、3時間前に、繊維と脂肪を控えめにした軽い朝食を食べましょう。そして、運動前には、バナナを食べてエネルギーをチャージしておきます。

上半身を鍛えて脇腹痛を予防する方法

脇腹の厄介な痛みは、誰にでも引き起こされやすいといわれていますが、特に上半身が深く関わっているスポーツ(ランニング、スイミング、乗馬)で頻繁に生じます。

そのため、上半身や体幹を鍛えて、内臓が走る時の振動を受けにくくすることで、けいれんを防ぎやすくなります。その他にも、体幹を鍛えておくと、走行効率を向上させるだけでなく、けがの予防にもつながるなどのメリットもあります。

また、ある研究では、腹斜筋(おなかの横の筋肉)を鍛えると、横腹の痛みの予防に役立つことが示されています。毎日、5分から10分の腹筋トレーニングをしましょう。

脇腹の痛みの治し方とウォーミングアップの注意点

脇腹の痛みは、肺を保護する肋骨の間にある筋肉の痛みが原因であるとも考えられます。

その場合は、体が走る準備ができていないうちからスピードを出すと余計に痛くなりやすいので、必ずウォーミングアップをして、各部位の準備ができてからゆっくりとトレーニングをスタートし、徐々にスピードアップして体を慣らしましょう。

ウォーミングアップは、筋肉だけでなく、呼吸の安定にも貢献します。

もし、走る途中で脇腹(助骨)が痛くなったら、深く息を吐きながら痛みを伴うところを手で圧迫してください。

それでも治らない場合は、動きを止めないでペースを落として軽くジョギングをしたり、歩いて休憩を取りましょう。また、一度呼吸を落ち着かせ、ストレッチをして対応します。

脇腹(助骨)が痛い時のストレッチ法

深く呼吸をしながら痛みのある側の脇腹を伸ばすように、手を高くあげて身体を反対側へ反らす「体側ストレッチ」が効果的です。

また、両腕を上げながらゆっくりと息を吸った後、上半身を前に倒しながら息を吐いて、腕をぶらんとたらすストレッチも、横隔膜と腹腔をリラックスさせます。

最後に

脇腹の痛みは、基本的に無害なものですが、しばしば強い痛みを引き起こします。

原因としては、上記の他にも、心身の緊張状態や不適切な呼吸、走る時の姿勢や走り方の問題、(ウォーミングアップなしに)いきなり走り始めたこと、満腹状態などさまざまな問題が関わってきます。

痛みがひどくなると、トレーニングや大会の出場に支障をきたすことさえあるので、上記を参考にぜひ自分にあった対策を見つけてみてください。

実のところ、脇腹の痛みを予防する最善の方法は「ランニングを続けること」だといわれています。

ランニングを続けることで、自然と横隔膜と呼吸筋が鍛えられて、体に耐久性が生まれ、脇腹の痛みが生じにくくなるというわけです。

その他の参照元:
12 TIPS TO AVOID A SIDE STITCH WHEN RUNNING