生卵の栄養と安全性

2016年6月21日

生卵を食べることの健康上の効果と安全性(サルモネラ菌による食中毒)、食べる時の注意点について紹介します。

生卵と加熱後の栄養価について

映画ロッキーのトレーニングシーンであったように、ジム通いの人やボディービルダーは、グラスに生卵をたくさん割り入れて、ストレートで丸のみをすることがあります。

しかし、大きな筋肉を作るためにタンパク質を摂取したいのなら、生卵である必要はありません。加熱しても体内に吸収されるタンパク質はあまり変わりません。

ビタミンB1など加熱によって少し減ってしまうものもありますが、ビオチンのように逆に加熱した方がよい栄養価もあります。生卵を食べる時に黄身と白身を一緒に食べると黄身に含まれるビオチンと呼ばれる栄養が吸収されにくくなってしまいます。

また、加熱による酵素の減少を気にするなら、生野菜や果物でも十分補助できます。

サルモネラ菌による食中毒の危険性

サルモネラ菌は、動物の消化管に生息する腸内細菌で、卵や生肉を介して感染することが多く、ペットから感染した例もあります。

日本は、昔から生卵を食べる習慣があるため、卵の生産者側が洗浄、殺菌など衛生管理に注意を払っています。衛生管理が不十分だったため、裁判で損害賠償の支払いを命ぜられた業者もあります。

しかし、サルモネラ菌による食中毒を完全に予防することは無理だといわれるのが一般的な考えです。

海外で生産される卵においては、生で食べることを前提に管理されていないため、自家製マヨネーズやシーザードレッシング、アイスクリームや生菓子など、生卵を使った調理品でも食中毒が発生することがあります。

食中毒の症状

サルモネラ菌を、摂取してしまった場合、12時間から48時間の潜伏期間後に嘔吐や下痢、発熱を引き起こし、約1週間で症状が治まります。なかには、4日後に発症することもあるようです。

一般的には、サルモネラ菌による食中毒は、菌が10万個以上ないと発症しないとされますが、中には100個で発症してしまう腸炎菌もあります。また、保管温度や調理時の不手際によって、急速に増殖する危険性があります。

30度から40度で菌の増殖が活発化するため、食中毒が起こりやすいのは、特に夏場が中心になります。

安全に食べるための卵の保存方法

できる限り食中毒による被害を抑え、安全に食べるポイントは、サルモネラ菌を増やさないための卵の管理です。サルモネラ菌は10度以上で繁殖しやすくなるため、特に夏場(7月から9月)は温度管理に注意が必要です。。

卵を購入したら、ひびが入らないように持ち帰り、帰ったらすぐに8度以下の冷蔵庫で、先が細い方を下にして保管して菌の増殖を抑えます。

一般的に、生卵は、酵素の働きによって、加熱後の卵よりも長く保存できます。

生卵の冷凍保存は、解凍時に菌が繁殖して食中毒を起こす可能性があるのでさけます。

卵の調理

ほとんどの場合は、加熱処理をすることで問題はありませんが、調理中や調理後にサルモネラ菌が増えることがあるため、もし卵が割れたら、すぐに調理し、長時間常温で保存しないようにしましょう。

ひびわれのあるものは使用しないこと。そして、購入後はできる限り早く消費し、賞味期限が過ぎたら生で食べないでください。

サルモネラ菌は熱に弱く、加熱処理で死滅します(75度以上で1分の加熱)。調理後は、もし火の通りが不十分だった場合に備えてすぐに食べます。