なぜ左を下にして寝た方が体にいいのか?

2017年1月25日

おそらく全ての人が、身体的にも精神的にも、健康を維持するためには、睡眠が大切だと認識しています。

しかし、「どれだけ睡眠がとれたか」と同じくらい「眠っている時の姿勢(寝方)」が重要であることを知っていますか?質のよい睡眠は、体を健康に導きます。

実は、眠っている時の姿勢は、あなたをより若々しくし、消化器官の健康を高める要素になり、時には命を救うことさえあると研究者たちに信じられています。

ここでは、医師や研究者たちがすすめている「左を下にして寝る姿勢」について、体の仕組みにもとづいた理由とともに分かりやすく紹介します。

左を下にして寝る姿勢がおよぼす健康効果

あなたは、仰向け、うつぶせ、横むきのうち、どのような寝方で寝ていますか?

それらは全てあなたの健康に影響を与えています。

例えば、背中を下にして仰向けで寝ると、呼吸がしにくくなることから、無呼吸症候群や喘息を患っている人に高いリスクがあるといわれています。

また、右を下にして寝ると、消化器系の疾患が悪化する可能性があり、逆に左を下にして寝ると、内臓器官や消化器官の働きが活性化します。

リンパの働きを向上させる

ホリスティック医学やアーユルヴェーダ医学によると、リンパ管の分布は左右対称ではなく、主に体の左側が優位になっているため、左を下にして寝ることで、胸管やリンパ節を介して、体の毒素や老廃物、病原体などを効率よく処理(ろ過)することができます。

西洋医学でも、左を下にして寝ると、脳から出される老廃物の分解を促進するといわれています。

反対に、右を下にして寝ると、リンパ系システムの働きを低下させる恐れがあります。

消化機能を改善する

消化システムには、右よりも左を下にして寝た方がよいといわれています。

左を下にして寝ると、食べたものが、重力によって大腸から結腸に移動しやすくなるため、目覚めた時に排便が自然と促されます。

また、体の左側にある胃とすい臓に負担がかかりにくく、すい臓では消化酵素の分泌が維持されて、その他の消化作用が促進されます。

心臓を健康にする

心臓への血行がよくなるので、医師は、(特に妊娠中の女性に)左を下にして寝るようにアドバイスしています。

妊婦や性別に関係なく、心臓の負担を軽減するおすすめの寝方です。

重力によって、心臓へリンパ液が排出されやすくなり、また、心臓から大動脈(全身へ送られる血液循環の大もと)へ血液が送り出されやすくなります。

妊娠中の理想的な寝方

妊娠中に左を下にして寝ると、子宮や腎臓、および胎児への血流をよくするだけでなく、背中の負担を和らげて、子宮の肝臓圧迫を防ぎます。

胸やけを和らげる

消化器病学誌(Journal of Clinical Gastroenterology)に掲載された研究では、胸やけの原因となる胃酸の逆流を抑制して、逆に右を下にして寝ると症状を悪化させることが分かりました。

もし、食後に胸やけを感じるなら、左を下にして10分間横になると症状の回復を早めます。

背痛を防ぐ

慢性的な背痛がある人は、左を下にして寝ることで、脊椎への負担を和らげることができます。

寝方のポイント

背中に枕をあてて寝ると、寝返りを防ぎ、左を下にした姿勢が維持しやすくなります。

眠っている間、体は自然と光から遠ざかろうとするので、右側に薄暗いライトを点灯させておくのもよいでしょう。

基本的に、左を下にした姿勢は体によいといわれていますが、心臓病や睡眠時無呼吸症候群、緑内障、手根管症候群などを患っている人々には、あまり効果はないこともあります。自分にとって最善な寝方が分からない場合は、医師に相談してみましょう。

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