炭酸水は便秘や腹痛を改善するのか?

2017年2月 9日

人間が炭酸水を発明したのは、1700年代の半ばから後半。

イギリスで、聖職者のジョセフ・プリーストリーが、発酵中のビールの樽の上に、水を吊り下げて、二酸化炭素を水に溶かしたことが始まりだといわれています。

それから何世紀もの間、炭酸水は胃腸系によい影響を及ぼすと信じられていましたが、近年の研究によって、それが科学的に明らかになってきました。

ここでは、炭酸水の胃腸(消化官)系への健康効果(胸やけや消化不良、便秘、腸の調整、胆汁排出など)ついて、Dr. Gregerによる科学的な観点からのアドバイスを紹介します。

炭酸水は消化不良を改善

研究では、消化不良や胸やけ、便秘を患っている21人の患者をランダムに2つのグループに分けて、1つのグループには炭酸水を一日に約1.5リットル、そして、残りのグループには水道水を飲んでもらい、15日後に結果が調べられました。

消化不良の患者は、上腹部の痛みや膨満感、吐き気などの不快感を1年間に最低でも12週間は患っている人を対象としたものです。

研究結果

炭酸水を飲んだグループは、消化不良や便秘の症状が改善しましたが、水道水を飲んだグループには、結腸の働きに、はっきりとした効果はみられませんでした。

研究では、便秘の改善には、水を飲むだけでは不十分で、食物繊維の摂取をふやす必要がありますが、炭酸水の場合は、単独でも効果があることがわかりました。

しかし、この実験で研究者は、ミネラル炭酸水を用いたので、便秘の改善が、ミネラル成分によるものか、炭酸によるものかはわかりません。

炭酸飲料は胸やけをおこす

炭酸水は、食道括約筋と呼ばれる食道と胃のふたをする役割がある筋肉の締め付けを一時的にゆるめてしまうため、胃酸が食道に逆流してしまい、胸やけや胃食道逆流症などを引き起こす可能性があるといわれています。

ある研究では、コーラやスプライトなどといった糖分が含まれる炭酸飲料やルートビア、紅茶、コーヒーでも、胸やけや消化不良を引き起こす可能性があることがわかりましたが、炭酸水だけでは、問題はみられませんでした。

(コーヒーや紅茶の場合は、クリームや砂糖を入れると胸やけをより一層増長させるようです。)

実際に、Dr. Greger氏が、様々な科学的文献を調べたところ、炭酸水自体が胃食道逆流症を促進、または、悪化させるという直接的な証拠は見当たりませんでした。

また、香料の入った炭酸水は、歯のエナメル質を溶かすリスクもあります。これは、炭酸ではなく、飲み物に含まれている添加物や酸が直接的な原因となっています。

特に、シトラス系の飲料や甘いソーダは、純粋な炭酸水の100倍は歯を溶かす(歯牙酸蝕症)作用があります。

以上のことから、ミネラル炭酸水は、副作用なしに、腹痛や便秘を改善する効果があるといわれています。