仕事のパフォーマンスを上げる朝食とは?

朝食を食べないで仕事に行って、どうも集中できずに、午前中の仕事がはかどらなかったという経験をしたことはありませんか。

これは、寝ている間に脳が消費したエネルギーを、朝に補給できなかったために、脳の神経細胞や神経伝達物質の働きがうまく行われなかったことが主な原因です。

実のところ、朝食は、食べないだけでなく、何を食べたかによっても、思考力や記憶力、集中力の低下に影響を与え、さらには、肥満を引き起こす原因にもつながってくるといわれています。

それでは、健康的な朝食とはどのようなものなのでしょうか?以下に、朝食にとるべき栄養素や食材、手軽に食べられるヘルシーな朝食レシピなどを分かりやすく紹介します。

どうして朝食が大切なのか?

人の脳は、寝ている間も、エネルギー源となるブドウ糖を消費します。しかし、脳はブドウ糖を蓄えておくことができないため、朝食で、脳に適切に栄養を補給しないと、疲れやすくなったり、集中力が欠けたりして、仕事の効率が落ちてしまうのです。

特に成長期の子どもには朝食は重要で、朝食を抜いてしまうと、学習効果を低下させる可能性があります。

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朝食を抜くと太りやすくなる可能性がある

朝食は、体と脳を目覚めさせ(覚醒)、体温を上げて、新陳代謝を高める役割もあります。言うまでもなく、朝食を食べることによって、胃腸が刺激を受けて活発化します。いわゆる「ぜん動運動」が引き起こされて、排便もスムーズになるというわけです。

なかには、ダイエット目的で朝食を抜く人がいますが、それはかえって逆効果となります。なぜなら、体が朝食抜きの状態に適応しようとして、少ない栄養でも温存できる体質に変化していくからです。

実際に、朝食を抜く人は太りすぎの傾向があるという研究結果もあります。加えて、朝に運動をすることで、体の新陳代謝が高まり、1日を通してカロリーが燃えやすいくなるともいわれています。

朝食には、どのような栄養が必要か

専門家が推奨するのは、主食となる炭水化物、そして、たんぱく質、ビタミンを基本とした朝食です。

たんぱく質

たんぱく質は、体を作るのに欠かせない栄養素で、体が冷えている朝の体温を上げたり、長時間空腹感を抑える効果があります。

納豆、乳製品、ナッツ類などから摂取でき、特に卵は、たんぱく源として優れているだけでなく、抗酸化作用があり、目の健康によいとされるルテイン(Lutein)も含まれています。

また、神経細胞や神経伝達物質の主な原料であるたんぱく質(アミノ酸)は、心身の健康状態にも深く関わっています。

ビタミン

体の機能の働きに不可欠なのがビタミンです。繊維が多く低カロリーな野菜や果物で効率的に摂取できます。

炭水化物

炭水化物においては、できれば菓子パンや白い食パンではなく全粒粉パン(全粒シリアル)、また、白米よりも玄米を選びましょう。

全粒の穀物や玄米は、消化吸収がゆるやかに行われるため、脳のエネルギー源であるブドウ糖を安定的に供給します。また、血糖値の上昇がゆるやかな低GI値食で、繊維が多くて腹持ちがよく、コレステロール値を安定させて、消化器官を正常に保つのに役立ちます。

玄米と白米

アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリション(雑誌/略AJCN)によると、玄米の胚芽(外側の層)は、食物繊維やたんぱく質、チアミン、カルシウム、マグネシウム、カリウム、セレニウム、抗酸化作用のあるビタミンEを含みます。

白米では、玄米と糖質やカロリーは変わりませんが、それらの栄養が、精米の過程でほとんど取り除かれてしまいます。ビタミンB1に関しては、玄米の6分の1しか残りません。

シリアル食品

原料となる穀物を食べやすくするために添加物を入れて加工したものがシリアル食品です。製造過程での栄養の損失は免れないため、それを補うために、穀物由来のものではない人工的な栄養素で補足し、食べやすいように砂糖や甘味料で味付けされることが多くあるので、原材料を確認してから選ぶようにしましょう。

オートミール

オーツ麦のもみ殻をとって薄く伸ばして乾燥させただけの全粒麦で、人工的な甘味が一切含まれない自然素材の穀物です。食物繊維が豊富で、コレステロールや脂肪分が少ない特徴があります。

もし、朝が忙しくて、オートミールを調理する時間が無い場合は、夜の間に牛乳や水に浸しておくと、朝起きてすぐに食べられます。

また、ナッツやドライフルーツなどの付け合せは、あらかじめ瓶やタッパーにセットして保管しておくと、食べるときにかけて混ぜるだけなので、シリアルに近い準備時間で朝食が用意ができます。

おすすめの朝食レシピ

手軽に食べることができてヘルシーな朝食レシピを紹介します。

  • 無糖、全粒穀物を選ぶようにしましょう。甘さが足りない場合は、ピーナッツバター(無糖)を組み合わせるとよい。
  • サーモンやツナは脳に良いオメガ3脂肪酸を多く含むため積極的に摂取したい食品。少量のマヨネーズで焼くと食べやすい。
  • 野菜を多く食べたい場合は、きのこ類を加えたオムレツがおすすめ。
  • 全粒粉パンの上にグレープフルーツやオレンジといった果物のスライスをのせ、ピーナツバターと一緒に食べる。スクランブルエッグもよい。
  • オートミールやシリアルに、ベリー系の果物やレーズン、ナッツ類、バナナを加える。
  • 野菜や果物、豆乳をスムージーにする。
  • プレーンヨーグルトにブルーベリーやイチゴ、シリアルを加える。
  • どうしても時間が無い場合は、朝食をゆで卵とヨーグルト、バナナなどで軽く済ませて、1、2時間後くらいにりんごやナッツ類を一握り間食するとよいでしょう。

朝食にはさけたい食品

市販の加工ベーコンやソーセージ、ハムなどは、飽和脂肪含有量が高く、塩分(亜硝酸塩)が多いため、血管疾患や大腸癌のリスクを高めます。

まとめ

今では、「朝活」と呼ばれる言葉があるほど、朝食を食べるべきだという認識が時代の流れとなってきました。

しかし、朝は忙しくて時間がとれないといった理由から、まだ栄養バランスまでは気が回っていない人も多いかもしれません。

ここで紹介した朝食例は、どれもハードルが高いものではなく、取り入れやすく、かつ、よく考えられたメニューばかりなので、ぜひ15分でもいいので早起きをして朝食をとる時間を作ってみてください。

朝食で心身を整えてから出かけると、午前中の仕事の効率が上がり、一日の良いスタートがきれて、きっと心に余裕が生まれると思います。

もしかすると、スターバックスのCEOハワード・ショルツ氏をはじめ、アップルのCEOティム・クック氏、ジャック・ドーシー(Twitter創始者)、サイモン・コーウェル(X factor )などが、朝の時間を大切にし、「長期的な投資」とまでいう理由がわかるかもしれません。

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