金メダリスト「ネイサン・エイドリアン」から学ぶ効率的なクロールのストロークとは

2017年10月20日

クロールをより速く効率的に泳ぐためにすべきこととは何でしょうか?

確かに、ストロークを、速く力強くすると疲労感や達成感は得られるかもしれませんが、それが必ずしもスピードアップにつながるとは限りません。

しかし、長く効率的なストロークは、短く攻撃的なストロークに勝ることは確かなようです。

ここでは、オリンピックのフリースタイル(自由形)金メダリストであるネイサン・エイドリアン(Nathan Adrian)のクロールをもとに、ストロークでの手の入水やキャッチの位置とポイント、プルの改善方法を中心にしたアドバイスを紹介します。

ネイサン・エイドリアンのクロールを見ると、ストロークの手の入水が、いかに滑らかで力が抜けているかが分かります。その他、体の傾きやプッシュの前に見せるハイエルボーポジションの素晴らしさにもぜひ注目してください。

ストロークのキャッチのポイント

クロールのストロークでは、肩の延長線上に、力を抜いた状態で、指から入水しなければなりません。

目安としては、頭上約30cmから45cm前方で手を入水させる感じです。

そして、前方にしっかりと腕を伸ばした後、脇と同じ深さまで入水します。このとき、手の平は下に向けて、指は前方をさしたまま、中心点を越えないように意識します。

そのまま、水を後方に向けて押し出すために腰をわずかに曲げて、指を床に対して斜め(対角線)の角度にすると同時に、肘で天井を指します。

この水を後方に押し出す前のハイエルボーポジションのことを「キャッチ」と呼びます。

キャッチの最後では、決して肘を下げないように注意し、指はプールの底、手の平は後方に向けます。

プルからプッシュへ

キャッチの後は、胸と肩の力強い筋肉を使って、手の平を後方に向けたまま水を押し出します。このとき、手は体のラインを越えないようにしてください。

手にかかる水の圧力を逃さないように、太もも(後方)に向けて手を移動させながら、お尻を傾けます。手を前方から後方に向けて加速させながら動かして、プッシュの最後は力強く行います。

体の傾きや腕のポジションを意識しながらクロールを泳ぐと、手で水中にアルファベットのS字を自然と描くようなストロークになりますが、S字という形にこだわって強制すべきではありません。

リカバリー

お尻の周辺まで届いた手が、水面から離れた地点で「リカバリー」が始まります。リカバリーの開始では、リラックスした状態で水から手を離すことを意識してください。

効率的なリカバリーにするには、肘と手首の力を抜き、肘を手よりも高い位置に保つことが大切です。

ネイサン・エイドリアンの泳ぎ方を見ると、手を高い位置でリカバリーすることでお尻の傾斜を上げて、より大きなパワーを生み出していることが分かります(動画の3分15秒くらい)。

リカバリーの間は、前方に手が届くまで脇が水面から出るようにしてください。

ストロークの改善にはパドルが有効

入水時の、手のポジションを改善したいなら、手にパドルをつけて泳ぐと意識しやすくなります。

また、パドルを使うと、キャッチやプルで、指を下、肘を上にした正しい腕のポジションを得やすく、プッシュの押し出す力を強くします。