オリンピックスイマーによる「クロールでどうしても足が沈んでしまうのを改善する練習方法」

2018年8月31日

クロールで共通にみられる問題のひとつが、バタ足が沈むことです。

一般的に、下半身が沈む問題は、蹴る力(バタ足の強さ)とはあまり関係がなく、直すのが難しいといわれています。

その多くが、泳ぐ時の姿勢と体の芯の引き締め方の問題であるためです。

ここでは、クロールの足が沈まないように、姿勢を改善するために考えられた練習法について、2度のオリンピックに出場したクロエ・サットン選手がアドバイスしたものを分かりやすく紹介します。

練習では、下記の7通りのドリルを順序に沿って行ってください。足が沈まなくなると、より速くより効率的なクロールにつながるでしょう。

クロールで足が沈む原因

クロールで足が沈む要因としては、下記の3つの問題が挙げられますが、これらは全て姿勢と体の芯(コア)の引き締め方につながるものです。

頭の位置が高すぎる
特によくみられるのが、目線が、前方のプールの端にある人です。
伸びがない
伸びがないクロールは、泳ぐときに必要な長さやまっすぐの姿勢が得られません。
傾きすぎる
クロールにおいて、体の傾きは重要です。しかし、傾きすぎるとバランスを失ったり、下半身が沈んだりする傾向があるので注意してください。

クロールの姿勢のポイント

クロールは、まず正しい姿勢から始まります。

首の後ろを伸ばすようにして、あごを少し引いてください。頭を全て沈ませないように後頭部は水面から出して、ヘッドポジションを正しい位置につけます。

そして、体の芯を完全に引き締めながら、傾きのバランスを取ります。傾きは最大でも30度くらいです。

ストロークは、毎回必ずしっかりと「伸び」を意識します。腕を前方に伸ばしたときに、体の芯を引き締めながらバランスをとり、指先からつま先までが一直線になるようにしてください。

以上のポイントを頭に入れながら、下記の7つのドリルを順序に沿って練習しましょう。

1、伏し浮きの練習

伏し浮きは、見た目よりも難しいテクニックのひとつなので、練習が必要になります。

まず、手を肩幅に開いて、水面に沿って腕を前方に伸ばし、次いで、つま先をピンと伸ばします。

このとき、お尻をぎゅっと引き締めて足を上げ、体が浮かぶ姿勢や自分にあったバランスのとり方を見つけてください。

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2、腕を体側につけてバタ足で泳ぐ

クロールのストロークをしないで、腕を体側につけたままバタ足で泳ぐドリルです。

目線を下げ、後頭部を水面から出した(頭を全て沈めない)正しいヘッドポジションが分かったら、体の芯を引き締めながら首を伸ばして、後頭部から体側につけた腕でまっすぐな体のラインを作ります。

この姿勢をキープしたまま、バタ足で泳ぎます。

3、腕を平行に前に出してバタ足で泳ぐ

腕を肩幅で前方に向けて平行に伸ばします。腕はしっかりと水面で伸ばし、バタ足を水面付近で行って進みます。

4、片腕だけ前方に伸ばしてバタ足で泳ぐ

片腕だけ前方にしっかりと伸ばして、水面で体を一直線にしたままバタ足し、息継ぎを片側(伸ばした腕の反対側に向けて)で行います。

これは、クロエさんも好きなドリルのひとつで、簡単に見えるかもしれませんが、意外と難しいそうです。

片側で息継ぎをするときには、手とお尻を意識してください。クロールにおいて息継ぎは、手が下がり、お尻が沈みやすいポイントです。

もし、手が下がっている場合は、体のバランスを崩している合図です。

また、お尻が沈んでいるなら、体の芯が引き締まってない傾向が高いでしょう。

5、キャッチアップフリースタイル

クロールの左右のストロークを切り替える際に、それぞれ前方への伸びのときに、しばらくの間腕を数字の11の形で平行に揃えてください。

このとき、伸びと体の芯を引き締めることを意識して、ボディーポジションを維持します。

6、セイルボートフリースタイル

クロールのストロークにおいて、リカバリの腕を水に入れる直前で、一旦腕の動きを停止します。数秒間止めたら、入水して反対のストロークも同様に行います。

この練習では、体の中心でバランスをとり、伸びのときはいつもより少し前方へ腕を伸ばす感じで行ってください。

これは、少し難しいかもしれませんが、水中で体を高い位置に保つのに役立つ練習です。

7、パドルヘッドフリースタイル

頭の先にパドルを置き、いつもよりも少し前方への伸びを意識しながらクロールを泳ぎます。

くれぐれも頭の位置を確認してください。頭の位置が正しくないと、パドルは落ちてしまうでしょう。パドルが、頭の進行方向にずっとある場合、体のラインが正しい位置にあるといえます。