馬が跳ねるときの筋肉の膨らみを観察して、ガラスでその動きの感覚を表現。
ガラス工芸 永続的な魅力を持った有形の芸術作品。アーティストが壊れやすいガラスでイメージを再現するその職人技にはただ驚かされます。
ガラス彫刻といっても、削るのではありません。ただのガラス棒を炎でこれほどまでに見事に成形していくのです。
ガラスを炎にさらす間は、熱くなりすぎて溶けすぎないように絶えず動かす必要があり、作業中に冷えて割れないように細心の注意も必要です。
アート作品としてガラスを使用するようになるのは、古代エジプトまで遡ります。
以下に、現代のガラス工芸作品を生む職人技を見ていきましょう。
馬のガラス彫刻の作り方
物語は、さまざまな姿勢の馬のスケッチを描き、彫刻の形を練るところからはじまります。
ガラス棒には、他の種類のガラスよりも熱衝撃に強いホウケイ酸ガラスを使用。
ガラスを炎に当てて柔らかくし、ピンセットと平らなナイフのような道具を使用して、冷えて割れないように素早く彫刻(成形)していきます。
ガラスを馬の腰と脚の形に整える作業
小さなガラス片を追加して、炎に当てながら回して尻尾の形に成形。
作業中はガラスを常に回転させ、どの角度から見ても見栄えがするように調整。
腰の前でガラスを溶かして馬の胴体を作り上げ、腹、背中、胸の形を整える。
これは集中力のいる精密な作業で、炎で溶けすぎないように、ガラスは常に動かさなければなりません。
ガラスを追加したり、余分なガラス片を取り除いたりして、肩と前脚の一部を彫刻していきます。
仕上げて蹄を形成し、ここまで彫刻したガラスの馬を窯で焼きます。これは分子を再配置して割れを防ぐためです。
頭と胴体とは別に成形
より複雑で、はるかに細かい作業なため、より小さな道具を使用して頭をつくっていきます。
眼窩の形を整えたら、黒くなったガラスの小さな塊を溶かしてその中に入れます。
平らなナイフで目を彫刻し、まぶたの効果をつけるためにその上に折り目を彫ります。
耳用のガラスを追加し、マッシャーと呼ばれるツールを使用して耳をつまんで薄くします。
頭の付け根と体の接合部を溶かして一体化
さらにガラスを後ろにつけ足してたてがみを作り、もう一度窯に入れた後、脚に戻ります。
再び炎で脚を柔らかくして、先端を平らに切断して、端に黒いガラスを溶かして蹄の形に彫刻します。
それぞれの蹄を微調整し、さらに窯に入れて焼いた後、彫刻に偏光を当てて、構造を損なう可能性のある負荷がないかを調べます。
ガラスの芸術作品は細心の注意を払って丁寧に作られて完成しました。
ガラス作品のつくられ方については、以下の動画で見ることができます。