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ノンフライヤーってどうなっているの?揚げ物との違いとは?

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揚げ物を油を使わずにカリっと調理できるといわれる「ノンフライヤー(エアーフライヤー)」。

実際、調理中に何が起こっているのか知りたいと思いませんか?

まず、ノンフライヤーでは、実際に何かを「揚げる」わけではありません。

揚げる(またはフライパンで焼く)場合、熱はによって食品に伝わります。

ノンフライヤーでは、空気が食品に熱を伝えます。

つまり、ノンフライヤーは、とても巧妙にマーケティングされた小さなオーブンなのです。

ただし、普通のオーブンとは違います。

以下にノンフライヤーが食品を加熱する仕組みについて、揚げ物やオーブンとの違いをあわせて紹介します。

オーブンとノンフライヤーの違い

オーブンは発熱体を使って内部の空気の温度を上げる仕組みで、熱が空気中を伝わり、食品の周りの冷たい空気層を温めて調理します。

ただし、空気はそれほど多くの熱を保持できないため、食品と反応するまでには時間がかかってしまい、オーブンで何かを調理するのは時間を要します。

そこで熱風で空気を上下に素早く対流循環させるノンフライヤーの出番です。

オーブン内部の空気が動いていれば、熱風が食材に当たりやすくなるうえ、冷風が吹き飛ばされやすくなるため、調理物への熱伝達がはるかに速くなります。

またこれは、ファンで熱風を循環させる「コンベクションオーブン」に似た原理でもあります。

しかし、ノンフライヤーとコンベクションオーブンは、実際には少し異なります。

コンベクションオーブンとの違い

ノンフライヤーはコンベクションオーブンよりもはるかに速く空気を動かすため、熱を食材に伝える速度が速くなります。

それは、ピザ屋やレストランなどでよく目にするインピンジメントオーブン(超高速で超高温の空気を噴射)が食品に直接空気を吹き付けるのと同じくらいの速度で食品を温めることができます。

熱を伝える速さ

ノンフライヤーは基本的に小型のインピンジメントオーブンのようなもので、家庭で空気を使って食品に熱を伝える最も速い方法です。

料理では、熱を伝える速さが重要です。

なぜなら、食品を速く調理することは、調理時間の短縮になるだけでなく、食品から水分を素早く取り除けるのでよりカリカリにできるからです。

フライドポテトのカリカリ度ランキング

1位:ノンフライヤー
2位:コンベクションオーブン
3位:オーブン

カリカリ度は油が優勢

しかし、ここで問題なのは、たとえ空気を超高速で動かしても、少なくとも通常の家庭での調理条件では空気は油ほど熱を伝えられないということです。

油は同体積の空気よりも多くの熱を保持し、その熱をより効率的に伝えることができます。

実際に何かを油で揚げる場合、ノンフライヤーよりも約4倍速く熱を伝えます

つまり、上手に揚げたフライドポテトは、ノンフライヤーで揚げたものよりもはるかにカリカリに仕上がる可能性があるということです。

ノンフライヤーのメリット・デメリット比較

さらに、熱伝導率はフライドポテト内部のでんぷん質のゼラチン化や仕上がりの硬さなどのプロセスにも影響を与えるため、他の物理的な違いも生じます。

もちろん、油ではなく空気で調理するので、味や食感も異なります。

何かを揚げると、食品によっては最大40%ほどの油を吸収します。そして、その油は風味を加え、口当たりを変え、調味料の絡みを良くします。

どうやらどれだけ熱伝導を速くしても、油を使わずに調理した食品は、油を使った食品と同じ品質にはならないようです。

科学的に見て、ノンフライヤーはダメだと言っているわけでは決してありません。
少なくとも熱力学的には、ノンフライヤーは実際に揚げる方法に代わる最良の方法の一つです。

つまり、健康のため、後片付けの手間を省くため、あるいはお子さんが火傷をせずに自分で夕食を作れるようにするために、ノンフライヤーは素晴らしい選択肢といえるでしょう。

揚げ物をそのまま再現しようとするわけでないのであれば、大量の空気の流れのおかげで、エアフライヤーは野菜のローストやピザの温め直しなどを素早く行うのに適しています。

あなたの優先順位、調理する食材、調理スペースの広さなどによって、少なくとも科学的には、どちらの調理方法にも一理あります。

ノンフライヤーの仕組みについては以下の動画で見ることができます。

How air fryers REALLY work