さて、リュックによくついている細長い穴が2つのひし形のワッペンですが、恐らくほとんどの人が、これをブランドのロゴやデザインの一部だと思っているかもしれません。
ところが、このワッペンは、ちゃんとした意味があってリュックやバックパックにつけられたものだったのです。
メーカーではこの部分を「ブタ鼻」や「ピッケルホルダー」と呼び、英語では「Lash Tab」や「Pig Snout」と呼ばれています。
ここでは、ブタ鼻(ピッケルホルダー)の多様な使い道や使い方の注意点について紹介します。
ブタ鼻(ピッケルホルダー)の使い方
もともとは、ブタ鼻の2つの穴にスニーカーや登山靴の紐を通して、しっかりと結びつけて持ち運ぶために使われていました。
その後、年月を経て、ゴム製やポリエステル製のようにレザーよりも防水効果の高いの素材に置き換えられ、少しずつ改良されいきました。
こんにちでは、海や川での浮きの役割がある救命胴衣(きゅうめいどうい)にブタ鼻がつけられることもあり、2つの穴に紐を通して笛(非常用ホイッスル)やアーミーナイフなどの道具をくくりつけて使われています。
本格的な登山用のバックパックの場合は、ブタ鼻にウェブベルトや紐を通してピッケルやロープなどの登山道具がくくりつけられたり、すぐに取り出せるように工具がひっかけたりしています。
近年のブタ鼻は実用性よりもデザイン重視
近年は、リュックをビンテージ風にみせるためのデザインとしてブタ鼻が使われる傾向が強く、HERSCHELやJANSPORT、L.L.BEANなど数多くのファッションブランドが普段使い用のリュックの飾りに取り入れています。
デザイン性を重視してつけられたブタ鼻の場合は、強度が低い可能性があるので、靴を結びつけるくらいなら問題ないかもしれませんが、本格的な登山道具や工具などをくくりつけるのには適さないので注意が必要です。
参照元:What that square patch on your backpack is actually used for