バーテンダ―があえて昔ながらのマティーニにこだわり「(ウォッカではなく)ジンを使ったクラシック・マティーニの作り方」を紹介します。
マティーニは説明する必要もないくらい最も有名なカクテルでしょう。
しかし、誰もが知っているカクテルとはいえ、その飲み方は、シェイク、ステア、アップ、オン・ザ・ロック、オリーブ、ツイスト、ダーティ、ドライ、エスプレッソマティーニなど、本当に自由でさまざまです。
どれも正解で、マティーニの飲み方に間違いはないのです。
皆さんは驚くかもしれませんが、実は、クラシカルなマティーニはウォッカではなく、ジンで作られていたようです。
クラシカルなマティーニはウォッカではなく「ジン」
マティーニは、本来ウオッカではなく、ジンで作るものです。
ウォッカの人気によって、いつの間にかウォッカに取って代わられたようです。
今では、マティーニを注文するときに、ウォッカとジンのどちらを使うか指定することもなく、ほとんどの人にウォッカで作られていると思い込んでいるようです。
というのも、これらのクラシックカクテルが発明された19世紀には、アメリカにはウォッカが存在しなかったからです。
マティーニの材料
ロンドン・ドライ・ジン 60ml
ドライ・ベルモット 30ml
氷 多め
オリーブ(飾り用)
ジンは、氷と一緒にかき混ぜると薄まってしまうので、精度が高いものをおすすめします。風味が増します。
1950年代のビジネスマンが発明したもので、冷やしただけのウォッカをドライマティーニとして出されることがありますが、それはあまりカクテルとはいえないし、そもそもマティーニとはいえません。
実は、マティーニの材料は2つだけ。
もちろん、ダーティ・マティーニを作りたいなら、オリーブの塩水を少し使いますが、私は使いません。
カクテルの作り方とコツ
氷は多めに入れます。個人的には、ミキシング・グラスの中で氷山のように顔を出しているのが好きです。
ジェームズ・ボンドには申し訳ないのですが、マティーニをシェイクする理由はありません。
シェイクすると薄まって弱くなるし、氷の欠片が入ったり、氷の泡ができたりして食感も悪くなるのでマドラーでかき混ぜるだけで大丈夫です。
たくさんの氷にジンとベルモットを入れたグラスを20秒から25秒かき混ぜることで、冷却と希釈が適切に行われます。しっかりと冷やしたグラスで素早く混ぜましょう。
これを、直前に冷凍庫に入れておいた、冷やしたカクテル・グラスに注ぎましょう。
グラスは、広口で浅底、脚付のクープ・グラス(ソーサーシャンパングラス)を使います。
よく見かける大きなマティーニグラスやV字のものではありません。クープグラスは、ヨーロッパの貴族文化時代に使われていたものです。
最後にオリーブを添えると完璧なジン・クラシック・マティーニができあがり。
私はツイストも好きですが、シンプルなグリーン・オリーブはマティーニの象徴的な付け合わせといわれています。