クロールでのストロークの戻し方(リカバリー)の練習方法

クロールでのストロークの戻し方(リカバリー)の練習方法水泳教室

クロールのプルからリカバリーへの入り方を中心に、ストロークの肘や手の動かし方について分かりやすく紹介します。

クロールでは、ストロークの手を水面からどのタイミングでどのように出すかによって、その後に続くリカバリーやプルの滑らかさやストロークの推進力が変わります。

プッシュの押し出しが十分でない場合、プッシュの手が後ろに離れすぎた場合は効率的なストロークができなくなるので要注意。

以下、Effortless Swimmingより。

Effortless Swimmingとは、水泳のテクニックを上げ、タイムを縮めるために、世界中の何百人ものアスリートをオンラインで指導し、何千人もの異なるスイマーと協力して学んだことを共有するためのサイトです。

ストロークの手を水面から出すタイミングについて

クロールで入水した手を後方に向けて押し出し、水面から出す段階で、手の力を抜いて快適にリカバリーにつなげるためには、2つの注意すべきポイントがあります。

ひとつめは、肘から手までを使って、後ろに向けてしっかりと水を押し出すことです、それによって、前方への推進力が生まれます。

そして、次のポイントは、後ろにまっすぐに手を押し出し終えたと同時に水から手を出して、力が十分に抜けた状態でリズミカルにリカバリーに入ることです。

プッシュの押し出しが十分でない場合

もし、後方に押し出す「プッシュ」の動作の途中(十分に後ろまで水をかいていない状態)で手を水から出してしまった場合、リカバリーでのハイエルボー(肘を高くして戻す)が非常に難しくなってしまいます。

プッシュの手が後ろに離れすぎた(やりすぎた)場合

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水中でのストロークのプッシュが後ろまでいきすぎている例です。

これでは、プッシュの最後の段階で、肘から手の部分で水を(後方にではなく)天井に向けて押し上げてしまっているのが分かります。

すると、お尻や体が沈んで、反対の手のストロークが水中の深い位置をかくようになり、効率の悪い泳ぎ方になってしまいます。

これに対して、以下の泳ぎ方は、プルの手があまり深い位置をかいていないことが分かります。

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肘の動かし方のポイント

現在、スイミングコーチとして活躍し、アメリカのマスターズスイミングの歴代1位を会得したことがある元競泳選手のカーリン・パイプスさんは、「プルでは、肘が水面に向かって浮き上がるようなイメージで腕を動かすとよい」とアドバイスしています。

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手の入水「キャッチ」後、プルで肘を水面に向けて浮かせてください。すると、プッシュの後に水面から滑らかに手を出すことができます。

以下は、リカバリーが体に近すぎる泳ぎ方です。

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これでは、水を押し出すことによって自然と手を水から出すのではなく、お尻のすぐ横を親指が軽くかすめて通るだけの窮屈な(動きが制限された)リカバリーになってしまいます。

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リカバリーでは、腕が一番高い位置にきたときに、肘で手を導くようにしてストロークの力を生み出してください。

手だけでリカバリーをしようとすると、ストロークが体に近づきすぎたり、肘が下がったりする傾向が高くなり、バランスを崩しやすくなるので注意してください。

まとめ:クロールでのストロークの戻し方(リカバリー)

ストロークのリカバリーは、手で先導するのではなく、肘や肩、三角筋(肩の付け根の筋肉)を使って、手を高い位置で動かすように行いましょう。