今回は、なぜ牛乳がバターに変わるのかその仕組みを、実際にバターを作りながら科学的に学ぶ方法を紹介します。
必要なのは、大きな容器、生クリームだけ。
さっそく以下に誰でも簡単にできるバターの作り方から紹介します。
バターの簡単な作り方
まず、容器の半分まで生クリームを入れます。
ふたをきつく締めた後、容器を振ってください。
20 分間、またはそれ以上、とにかく振り続けてください。
すると、容器の中で、液体(クリーム)が飛び散るのを感じなくなるときがきます。
中を見ると、クリームがホイップクリームのようになっていることに気付くでしょう。
それはもうすぐバターができるサイン。
さらに振り続けると、しだいに容器の中で固い塊が跳ねるのを感じるようになります。
フタを開けると、生クリームが変化したバターの塊の完成です。
後は、お好みで塩やハーブなどを混ぜて冷蔵庫で保管してください。
では、液体の生クリームはどのようにして固体のバターに変わったのでしょうか?
なぜ牛乳がバターに変わるのか
さて、すべては牛乳から始まります。
牛乳が牛から作られることはすでにご存知かもしれません。
そして、牛から搾り出されたばかりの牛乳には脂肪がたくさん含まれています。
通常、牛から出たばかりの牛乳を数分間放置すると、脂肪分が上に浮いてきます。
農家はその脂肪分を残りの牛乳から分離して取り出します。
このとき上に浮いてきた余分な脂肪の液体は、私たちがクリームと呼んでいるものです。
容器にこのクリームを入れて振ると、クリームの小さな脂肪がぶつかり合い、膜が破れて互いにくっつきます。
脂肪がくっつきあって固まりはじめると、クリームがどんどんとろみを増します。これらの大きな脂肪の塊は、液体のようにはねません。
最終的に、脂肪はすべて大きな固い塊に集まり、液体から完全に分離するのです。
塊はバターと呼ばれるものになり、液体はバターミルクと呼ばれ、パンケーキやビスケットなどの調理に活用されます。
今回は、容器を使った手作りバターの作り方を紹介しましたが、遠心分離機、ミキサー、または工場の巨大な撹拌機(かくはんき)など、クリームをバターにする方法は他にもたくさんあります。
しかし、それらは先ほど容器で行ったバターの作り方と同じように、牛乳から脂肪分を取り出して固めたものです。
このように、バターはとても簡単に作れるので、ぜひ家でも挑戦してみてくださいね。