なぜ魔法瓶は温度をキープできるのか？

魔法瓶がどのようにして飲み物を長時間とても温かいまま、または冷たいまま保つのか疑問に思ったことはありませんか。

通常のペットボトルでは熱が壁を簡単に通り抜けてしまい、中に保存されている液体の温度を維持できません。

しかし、魔法瓶は違います。

その秘密は、以下のような魔法瓶の構造にあります。

魔法瓶は、魔法ではなく、科学の力で熱をキープしているのです。

魔法瓶が熱を保つ仕組み

魔法瓶は、二重構造になっており、この2つの層は薄い遮熱シートでコーティングされています。

熱を鏡のように反射し、液体から放射される熱を抑える効果があります。

また、この2つの層の間は、真空状態になっています。

それが、熱の伝わり方を防ぐ秘密です。

熱の伝わり方は、大きく分けて「伝導」「対流」「放射」の3つがあります。

以前宇宙はなぜ冷たいのかの記事で紹介したように、真空の場合は、熱を伝える空気分子がないため（冷たい物質と熱い物質が接する部分がない）、熱伝導や対流が起こりにくい構造になっています。

この真空バリアが伝導と対流による熱の流れを防ぎ、薄い遮熱シートが液体（熱源）からの熱放射を防ぐため、魔法瓶は液体の温度を保つ働きがあるのです。

魔法瓶が温度を保つ仕組みについては、以下の動画で確認できます。