みなさんは、縫い針に磁石をこすりつけるだけで方位磁針の針が簡単に作れるって知っていますか?
そもそも方位磁針はなぜ北を指すのでしょうか?それは、地球自体が一つの磁石だからです。
以下に、縫い針を使った方位磁針の作り方をはじめ、縫い針が磁石になる理由や方位磁針の仕組みについて分かりやすく紹介します。
方位磁針とは、方角を知るための道具。北を指す矢印や針があるので、それで方角がわかれば迷子にならずにすみます。
人々は何千年も前から方位磁針を使い、世界を探検してきました。
では、実際に方位磁針を作ってみていきましょう。
縫い針を使った方位磁針の作り方
用意するもの
- 縫い針
- アルミホイル
- 水の入った透明な容器
- 磁石
作り方
まず、縫い針を慎重に手に取り、穴の開いたほうの端を持ってください。
そして、穴のあいたほうからとがった先に向けて、磁石をゆっくりと針にこすりつけます。15回から20回くらい、必ず同じ向きでこするのがポイントです。
次に、アルミホイルを、2つ折りにして小さなボートのような形にし、針を刺します。
これで、コンパスの部分は完成です。
あとは、針を刺したアルミホイルを水にそっと浮かべて、少し待つと。
針が回り、北を指します。
では、なぜ方位磁針の針は北を指すのでしょうか?
それは、針が磁石になっているからです。
磁石には極と呼ばれる2つの端があり、片方をN極、もう片方をS極と呼びます。
そして、このN極とS極はお互いに引っぱり合います。
一方で、同じ極同士は反発し合います。反発とは押し退けることです。
では、磁石になった針の極は、何に引っ張られたのでしょうか?
地球は一つの磁石
実は、私たちの惑星、地球は、1つの巨大な磁石なのです。
地球の北極側は「S極」、南極側は「N極」となります。
そして、地球の極は、磁石の極と同じような働きをするので、他の磁石の極とも、引き合ったり反発したりします。
つまり、方位磁針の針のN極が、地球の磁極(北極側のS極)に引っ張っられて北を指すのです。
方位磁石の「N極」が北を指すので北極側がN極だと勘違いしてしまうかもしれませんが、北極側はS極ですよ。
なぜ縫い針が磁石になったのか?
針に磁石をこすりつけると、針が磁化されるんです。クギやクリップなど鉄が含まれているものでも同じように磁石はできます。
ただし、磁石を一方向にこするのがポイントで、磁石のS極で針の途中から先端に向けてこすった場合、針の先端はN極になります。
磁石というのは、必ず一方向に磁力線と呼ばれる磁力の流れる方向がある(N極から出てS極に入る向き)ので、結果的に針にも2つの極が生まれるのです。