1トンの紙を生産するには、約17本の木が必要だといわれています。
では、木材はどのようにして紙になると思いますか?
紙は、木の薄切りのようなものなのかな?
どうやらそれは違うようです。紙は柔軟で折ったり、くしゃくしゃにしたりできますが、木はくしゃくしゃにはできず、曲げるとポキっと折れて壊れてしまいますね。
では、なぜ木から紙ができるのでしょうか?
木材には、木を強固に支えるための繊維と呼ばれるものがあります。これが紙を作る原料になるからです。
以下に木材からどのようにして紙ができるのかを見ていきましょう。
木から紙を作る方法
どのような木質植物でも、この木片のように細かく刻み、よく潰してから水で煮ると、パルプと呼ばれる白いスープ状のものができます。
パルプとは、木材から余分な部分を取り除いて、植物繊維(セルロース)を取り出したものです。
このスープは食べるためのものではありませんが、水の中で繊維が均一に絡みあったもので、平らなところに流して数日おくと、乾いてすべてがくっつき、このようになります。
これは紙ですね。
では、いったい誰が木から紙をつくることを思いついたのでしょうか?
紙の製造方法が発見されたのははるか昔のことなので、誰がどうやって発見したのか正確にはわかっていませんが、数千年前の古代中国で発見されたと考えられています。
中国人は世界初の紙漉き職人となり、世界中の人々と紙を交換し始めました。
紙には、文字を書いたり絵を描いたりとあらゆる用途があります。
紙がなければ、私たちは本を手にすることはできませんでした。
それだけではありません。
人々は紙の作り方を研究し、スープ状のパルプを乾燥させるときの厚さや薄さによって、さまざまな種類の紙ができることも発見しました。
とても薄く伸ばすと、薄くてしなやかなティッシュペーパーになります。
お金も紙の一種です。私たちは、トランプなどのゲームにも紙を使います。
要約すると、紙は木材を細かく刻み、煮て、パルプと呼ばれるスープ状にすることで作られます。
パルプを薄く延ばして乾燥させると、くっついてシート状になるのです。
工場での生産方法
工場で生産される紙の原料はいろいろありますが、食物繊維を利用する場合、トウヒやカバノキがよく使われています。
まず、木材がチップに切断され、水酸化ナトリウムと二酸化硫黄とともに12時間煮沸されます。
化学反応の結果、純粋なセルロースが生成され、シートに圧縮されて製紙工場に送られます。
この段階のセルロースの束は、外観も手触りもすでに紙に似ていますが、これは単なる原材料です。
純粋なセルロースはもろくて厚いため、いくつかの段階を経て、おなじみの滑らかで柔軟な紙シートに変わります。
木から紙ができるまでは以下の動画で見ることができるので参考にしてみてください。