プラスチックは、古くなると黄色く変色していきます。太陽光にさらされる屋外では特に、黄ばみや劣化が早いのが問題です。
実は、プラスチックの黄色い変色を元に戻すのはそれほど難しいことではありません。
以下に、プラスチックが黄色くなる根本的な原因をもとに予防方法と黄ばみを取り除く方法を紹介します。
なぜプラスチックは黄ばむのか?予防方法とは
一般的なプラスチックの変色や劣化を防ぐためには、その原因についての知識が必要です。
プラスチックは、ポリマー(高分子)と呼ばれる成分の分子が、共有結合と呼ばれる強い結合によって結びついた鎖が集まったものです。
そして、黄色く変色するのは、このポリマー鎖が劣化するして起こるのが多くの原因です。
黄色くなると、プラスチックはその特性を失い、もろくなる可能性があります。
この劣化は、酸素や光、熱、汚染物質との接触などにさらされて起こるため、まずはこれらの原因を遠ざけることが予防になります。
たとえば、太陽光や蛍光灯の紫外線は、プラスチックに使われる安定化剤にフリーラジカルを生成させ、黄色への変色の原因となるため、光にさらさないようにするのも一つの予防方法です。
また、過酸化水素(H₂O₂)はこのフリーラジカルと結合し、プラスチックの黄ばみを落とすのに役立つため、以下にやり方を紹介します。
プラスチックの黄ばみを取り除く方法
プラスチックの黄ばみを落とすのに役立つのが「過酸化水素」です。
- 黄ばんだプラスチックの汚れを洗剤や石鹸で洗い落とす
- 刷毛などを使って、黄ばみに過酸化水素水を塗り、ラップで覆い、太陽光に当てる
- 軽い黄ばみなら6時間ほど、取れにくい場合は3~5日置く
- 黄ばみがとれたら軽く洗って乾かす
過酸化水素水を使うときは、必ず手袋をして手を保護してください。
過酸化水素水にプラスチックを浸けたり、オキシドール(過酸化水素を薄めた液体)を塗って、ラップで同様に行う方法もあります。
重層を使う方法
重曹と水を混ぜてペースト状にします。
布で、プラスチックの表面にペーストをこすりつけるようにしてつけ、時間を置いてから拭き取り、水で洗い流します。
一般的には、プラスチックの種類や添加物の有無、使われ方によって黄ばみの速度は異なり、プラスチックに含まれる不純物そのものが光を吸収して黄色を帯びたり、化学変化で劣化を促進させたりすることもあります。