徹夜になりそうなときに「そのまま朝までオールするか」それとも「1時間でも寝るべきか」についてのメリット・デメリット比較、さらに、仕事や勉強の効率を上げる夜更かし対処法を分かりやすく紹介します。
試験勉強をしてたら朝方に。仮眠は取るべき?
大事な会議があるのに、つきあいの飲みで気づけば朝。
でも、少しの睡眠では体が余計にだるくなってしまいそう。
このように、「翌朝に大切な予定をひかえているのに徹夜になりそうで困った」場合、まずは2時間でもいいので寝てください。翌日の昼寝(20分間)も効果的です。
以下に、徹夜によるダメージを最小限に抑えて、翌日の仕事や勉強のパフォーマンスを上げるにはどうすればよいかを詳しく紹介していきます。
徹夜のメリット・デメリット比較
多忙な現代人は、受験勉強や残業などで徹夜をしたり、友人と飲み明かしたり、ゲームで朝方まで夜ふかしをしたりなんてしばしば。
徹夜や夜ふかしをすると、脳や体の機能の生産性が落ちることは否定できません。
「気合いで乗り切れる」と思っても、翌日には眠気が襲い、仕事や勉強のパフォーマンスに悪影響を及ぼしてしまうこともよくあります。
たしかに、眠る時間を削った分だけ長い時間、試験勉強や仕事量をこなせると考えるかもしれませんが、思考力や集中力、脳の作業能率が低下するうえ、睡眠中に行われる記憶の定着がないため、覚えたことを短期間で忘れやすくなってしまうのです。
なかには、「夜ふかしをするとそれだけカロリーが消費されるから痩せるのでは?」と徹夜をメリットとして考える人もいるようですが、睡眠不足はかえってデメリットに。体の基礎代謝を低下させるので、逆に太りやすい体になってしまいます。
そうはいっても、仕事やつきあいの飲みなどで、どうしても徹夜や夜更かしをしてしまうことを避けられないような場面もあるでしょう。
下記に、徹夜になりそうなときに役立つ具体的な対処法を紹介していきます。
夜更かしをしたときの対処法
仮に、仕事や勉強などに没頭して、「気付けば朝の4時」となってしまった場合は、2時間でもいいので睡眠をとってください。
たった2時間でも、記憶力の定着や考える力を回復する助けとなってくれるでしょう。
もし、翌朝から会議や試験などどうしても避けられない予定がある場合には、冷たい水やシャワーを浴びて交感神経を刺激し、目覚めを促しましょう。
日中どうしても眠たくなったら、伸びや腕回しをして軽く体を動かしたり、コーヒーを飲んだ後に20分ほど座ったまま昼寝をしたりするのもおすすめ。
仮眠の前にコーヒーを飲むことで、カフェインが寝すぎを防いでくれ、寝起きに覚醒効果を発揮して頭をすっきりとしてくれます。
ちなみに、この20分の昼寝は、眠気覚ましに効果的。深い眠りに落ちる前の適度な睡眠時間なので、パワーナップとして仕事や勉強の能率を上げると考えられています。
アインシュタインが、昼寝の時にタイマーの代わりにビー玉を持ち、深い眠りに落ちる瞬間に手から落ちた玉の音で起きていたという逸話もあります。
睡眠時間よりも睡眠の質を考えよう
睡眠は、人間が脳や身体を休ませて、生命活動を維持するためにはなくてはならない不可欠な存在です。
研究がすすむにつれて、睡眠時間よりも、睡眠の質を重視すべきであることも分かってきました。
詳しくはこちらを参照
これによると、記憶の定着にはノンレム睡眠の最終段階の深い睡眠状態が必要であることも示されています。
そして、大切なのは、決して徹夜を習慣化しないことです。
受験生のなかには、寝ることに罪悪感を感じる人もいるようですが、脳のパフォーマンスを考えると、睡眠不足は逆効果だと覚えておきましょう。
徹夜を習慣化しない
科学的にも、慢性的な睡眠不足や睡眠リズムの乱れは、脳のパフォーマンスを下げることが示されています。
24時間睡眠をとらないと、脳の理論的思考をつかさどる領域に影響が出て、お酒に酔っている時と同じような状態になってしまうのです。
一睡もできないでいると判断力が鈍るので交通事故の原因になったり、記憶の定着が阻害されることで大事な仕事や受験勉強に悪影響を及ぼしたりする可能性が十分にあります。
最近では、スマホでのゲームやネットサーフィンなどで、特に理由もないのに夜更かしが習慣化してしまった人も多いようですが、その場合は、早めに夜更かしの悪習慣を断ち切ってください。
睡眠と覚醒が乱れ、ホルモンバランスをはじめとする生体リズムが崩れるのは避けたいところです。
寝つきをよくしてぐっすりと眠るためにも、昼間は太陽の光を浴び、寝る前の1時間は、スマホやパソコンなどの電子機器を消して、温かいお風呂で体を温めるなどして入眠準備を整えてみてください。
参照元:Pulling an All-Nighter vs. 2 Hours of Sleep: Which is Worse? – Healthy Living and Diet Tips–SELF