今までヘビ革がどのようにつくられているのか不思議に思ったことはありませんか?
ここでは、ヘビ革製品が生まれるまでプロセスを見ることができる動画を紹介します。
まず意外だったのが、革製品になるには、実際にハンターが一匹ずつヘビを捕獲し、成長するまで飼育される必要があることです。
ヘビが適切なサイズになってはじめて工場に運ばれて、加工処理が行われるという想像以上に長い工程がふまれています。
さっそく以下に見ていきましょう。
ハンターによって捕獲され飼育工場へ運ばれる
ヘビは通常、爬虫類の生息地と行動を理解している熟練したハンターによって野生で捕獲されます。
多くの国がヘビの捕獲に取り組んでいる一方で、インドネシアが世界有数のヘビ皮輸出国であることをご存知でしたか?
2011年にインドネシア林業省が発表した報告書によると、ヘビ革ビジネスに従事する人は約196,000人。そのうちのなんと170,000人が、ヘビを捕獲するハンターたち。
ヘビの飼育現場で行われること
田舎で捕獲されたヘビは、ヘビ農場に売られ、そこで革の生産に適したサイズになるまで飼育されます。
農場は、温度、湿度、照明を制御して本来のヘビの生息地にできるだけ近づけて設計されています。
ここでは、ヘビが最適な速度で成長し、高品質の革を生産できる健康状態を維持するために、エサ(げっ歯類、卵、その他の小動物)も注意深く管理されています。
ヘビの繁殖プログラムも徹底した管理が行われています。
これらは、高級レザー市場の厳格な基準を満たすために不可欠な高品質の皮革の生産を保証するための重要なステップなのです。
その後、ヘビは、加工するために工場に移されますが、この段階で正確には何が行われるのでしょうか。
革の採取と洗浄プロセス
ヘビ皮に残っている不要物を取り除き、洗浄プロセスへ。
次に、皮の腐敗を防ぎ、次の輸送段階に備えるために、グリセリンやアルコールなどの防腐剤の混合物で処理されます。
その後、平らで傷のない状態を保つようにヘビの皮は、精密に梱包されます。
なめし
浸漬、石灰処理、肉付けから始まる一連の処理を受け、肉の残骸を取り除きます。
なめし工程によって、皮は化学薬品で処理され、耐久性のある柔軟な革に変わり、腐敗を防いで何年も長持ちするようになります。
なめし後は、皮を染色して、自然な色調から鮮やかな色まで幅広い色を実現していきます。
最後の工程では、乾燥、引き伸ばし、場合によってはエンボス加工を行い、革に最終的な質感と光沢を与えます。
工場を出荷する前に、ヘビ革はすべて品質管理の専門家によって検査されます。
ヘビ革産業
ヘビ革産業は、エジプト、ギリシャ、ローマの古代砂漠で始まりました。
そこでは、ヘビ皮は単なる素材ではなく、王族と神の力の象徴でした。
そして、ヘビ革の魅力は、その独特の質感と贅沢な魅力によって、もはやエリート層だけのものではなくなっていきます。
現在、ヘビ革の消費国としては、圧倒的にイタリアが首位となっています。
イタリアは、ヘビ革製品を製造する最大の国でもあります。イタリアで製造されたヘビ革製品の輸出先は、約半数がアメリカに、次いで4分の1を日本が占めています。