トゲが皮膚に刺さってしまった場合、何が刺さったのか(木片や植物のトゲなど自然素材か)によっては放置すると皮膚の炎症や感染リスクも十分に考えられるので決して甘く考えないようにしましょう。
以下に、トゲが皮膚に刺さったまま放置すると危険な理由やトゲの抜き方のコツ、トゲが取れない場合は何科に行けばよいかなどを分かりやすく紹介します。
皮膚にトゲ(木の破片)が刺さると、「できるだけ早く取り除いて消毒をする」。
これは、ほとんどの人が知るトゲが刺さったときの応急処置方法かもしれません。
しかし、
抜くときの痛みが我慢できない
トゲが埋まって見えない
無理に取り除こうとしてかえって皮膚の奥深くまでトゲが入り込んでしまった
など、そう簡単には抜けないケースもよくあります。
そうなると、手にトゲが刺さったまま放置してしまう人が多いようですが、トゲのバイキンが問題を起こすこともあるので以下を参考に適切な処理をしましょう。
トゲの抜き方のコツ
比較的浅く刺さったトゲであれば、50円玉や5円玉の穴をトゲに合わせて押し付けると、盛り上がった皮膚からトゲの先が出て抜けやすくなります。
お風呂上がりなどは、皮膚が柔らかくなっているので、刺さったトゲの角度に合わせて引き抜くだけできれいに抜けることも。
しかし、実際には、奥深くに入り込んでしまった場合など、トゲが刺さったまま放置してしまう人も多いようです。
その場合、私たちの体には、どのようなリスクが待ち構えているのでしょうか?
トゲが刺さったときに考えられる危険性
子供の頃に、「手にトゲが刺さったままだと、血管を巡って心臓に刺さる」と聞き、怖ろしい思いをした経験はありませんか?
実際には、皮膚に残ったトゲが心臓にささる心配はないので安心してください。
しかし、下記には注意しておかなければなりません。
トゲがうまく抜けないからと、長い間皮膚に刺さったままにしておいた場合に、最も心配なのが病原体への感染です。
刺さったトゲには、寄生して病気を生じさせることのある原虫や細菌・ウイルスなどが付着している可能性があるからです。
菌が体の中に入ると、増殖してさらに菌を作り始めます。これが感染症というものです。
だからこそ、トゲとそこにいる菌を取り除くことが大切なんです。
一般的に、ガラス片やプラスティック片に比べて、木片や植物のトゲなど自然素材の方が、特にそういった病原体へのリスクが高いといわれています。
また、木や植物には、自然なオイル(汁液)が含まれていることも多いため、それを人間の免疫システムが脅威とみなした場合、トゲが刺さった皮膚周辺が炎症を起こして赤く腫れたり(皮膚炎)、アレルギー反応を起こして蕁麻疹(じんましん)が出たりすることもあるようです。
トゲのリスク
トゲが刺さったときの注意点
トゲを取り除くためのピンセットや毛抜きは、必ずアルコール消毒されたものを使ってください。
そして、リスク予防のためにも、傷口はしっかりと消毒して、雑菌が入らないように絆創膏で覆います。
この2点に注意して適切に対処すると、あとは、皮膚の新陳代謝と体の免疫力によって、数日もすれば自然と治ることがほとんどだといわれています。
トゲが刺さったときは何科?
しかし、トゲが刺さったところが化膿したり、炎症を引き起こすといった異変が見受けられたら、外科や皮膚科で一度見てもらう方が安心です。
トゲが埋まってどうしても取れない場合でも診てもらえます。
トゲは、たいした怪我ではないと軽く見られがちですが、上記のようなリスクも十分に考えられるので決して甘く考えないようにしましょう。