なぜイギリスとアメリカでは英語のアクセントが違うのか?

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同じ英語を話しているはずなのに、アメリカ英語とイギリス英語ではアクセントや発音、言葉自体が異なることがあります。

たとえば、トイレのことを、アメリカでは「bathroom」といいますが、イギリスでは「loo」。

さらにいうとオーストラリアでトイレは「dunny」。

それぞれの国は英語が母国語であるにもかかわらず、まったく違う言葉を使うなんて不思議だと思いませんか?

以下に、なぜ英語の発音が国によって異なるのかについて見ていきましょう。

おもしろいことに、同じ国であっても、数百年前のイギリス英語と現在のイギリス英語は発音が大きく異なるようです。

英語の発音の違い

アルファベットの「Z」の発音は、アメリカでは「ズィー(zi:)」ですが、イギリスでは「ゼッド(zed)」と異なります。

日本にも地方ごとに訛りがあるように、英語も話す国が違うと訛りが存在します。

訛りとは話し方の一種に過ぎません。

私たちは皆、何らかの話し方を持っていて、それは通常、自分で選んだものではありません。

私たちはそれぞれ、小さい頃に両親や周りの人の音を真似しながら話し方を学びます。

そのため、それぞれが住んでいる地域の人々と似たような発音になってしまい、他の土地の人とは少し違う話し方や発音の仕方をするのです。

話し方の一種「訛り」

英語を話す人だけでなく、どの言語にもさまざまなアクセントや発音があります。

たとえば、英語のように世界中の多くの国で話されているスペイン語でも同じです。

好きな果物についての話題で、スペイン人が桃を意味する「メロコトン(melocoton)」と答えると、同じスペイン語を話すはずのメキシコ人には分かりません。

メキシコでは桃は、「ドゥラズノ(durazno)」という名で呼ばれているからです。

言語は絶えず変化

実は、言葉やアクセントは固定的なものではなく、地理的要因や、多言語との接触などさまざまな要因に影響されて常に変化しています。

たとえば、アメリカ英語は、先住民や移民の言語の影響を受けている可能性があります。

一般的に、日本人にとっては、アメリカ訛りよりもイギリス訛りの英語の方が聞き取りやすいといわれていますが、その理由のひとつに「r」の発音があります。

現代のイギリス訛りは、語尾の「r」はほとんど発音されません。

しかし、アメリカ人がもともとなかった「r」を突然発音しはじめたわけではなく、1600年代にはイギリス人もrの発音をしていたと考えられています。

アルファベットの「a」も同じで、アメリカでは「ア」と「エ」の中間のような音「æ」で発音しますが、イギリスでは「ア」の「ɑː」に近い発音をします。

実は、発音が変化したのはイギリスの方であり、アメリカの方がもともと植民者としてやってきたイギリス人の発音に近いとも考えられています。

不思議ですね。

いずれにせよこれらは、植民者がイギリスを離れてアメリカにやってきた頃から、それぞれの訛りが別々の変化の道を歩んできたことによる影響であることには変わりないようです。

同じ言語でも発音が違うことについては、以下の動画で紹介されています。

Why do people from England sound different than people from America?