まるでエイリアン・深海で踊る幻の生物「ミズヒキイカ」

ミズヒキイカ動物・植物・生き物

超深海でもめったに見られない幻の頭足類「ミズヒキイカ」。

スパゲッティのように長い触腕が肘のように折れ曲り、巨大なヒレをひらひらさせて泳ぐ姿は、まるでエイリアンのよう。

ミズヒキイカは、ROV(遠隔操作型の無人潜水機)でしか近づけないような超深海でもめったに見ることはできない生物で、生きているところを撮影されたのは、わずか20件に満たない。

写真で紹介されることはほとんどありませんが、この度、2007年、2021年にメキシコ湾で撮影された希少な映像を以下に紹介します。

まずは、世界で最も深い石油掘削現場のひとつであるペルディードで2007年11月に撮影された映像です。

Magnapinna Squids – Deepsea Oddities

このミズヒキイカがどの種であるかは、体の90%を占める長い足や触腕などの付属器官の解明が不十分なため、特定できていません。

ミズヒキイカは足や触腕がすべて体から出ているため、触手の 特徴である肘のようなへこみができる。

一般的にミズヒキイカについてはほとんど知られてませんが、少なくとも全長8メートル以上に成長すると考えられています。

海洋生物学者は、ミズヒキイカが海底に沿って足を引きずり、食べられる生物をつかんエサとして食べると考えています。

エサをどのようにして食べるかはまだ謎のひとつですが、長い8本の足と2本の触腕を垂直に垂らし、運悪くぶつかってきたものを捕らえ、付属器官にある微細な吸盤を使ってつかんでいるようです。

次に2011年11月にNOAA(アメリカ海洋大気庁)船オケアノス・エクスプローラー号がメキシコ湾において、ROVで撮影したミズヒキイカの映像です。

Magnapinna Squids | NEW Encounter 2021 – Deepsea Oddities

この個体は西フロリダ断崖の近く、水深2385mで発見されました。

NOAAによると、これまでにミズヒキイカが記録された最大の深度は4735m。

現在3種が確認されていますが、ほとんど知られていないため、まだ発見されていない可能性は十分に残されています。

外套膜と呼ばれる体の主要部分から伸びる大きなヒレは、エイの泳ぎ方に似て、ヒラヒラと水中で柔らかく波打ちます。半透明の外套膜にはイカの臓器があり、光が当たると淡い黄色やピンク色など虹色にも見えます。

その他の参照元;Live science

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