ブロッコリーを茹でてはいけない理由とは?ベストな調理法

ブロッコリーを茹でてはいけない理由料理に役立つノウハウ

ブロッコリーといえば、栄養が豊富な野菜の代名詞。

特に妊婦さんや貧血気味の人に必要な葉酸(ビタミンB群)、ストレスを抱えている人や美肌に欠かせないビタミンCなどの栄養成分から期待できる効果は高い。

しかし、これらのビタミンは水溶性なので、水に浸したり、水で茹でたりすると、どうしても栄養が水に奪われてしまいます。

そのなかには、抗がん作用のあるグルコシノレートも含まれています。

そこで今回は、ブロッコリーの栄養素を残したまま調理する方法について、水で茹でない方がよい理由とあわせて分かりやすく紹介します。

水での加熱調理による水溶性ビタミンの損失

栄養素であるビタミン類は、大きく分けると、水に溶けやすいもの(水溶性ビタミン)と、油に溶けやすいもの(脂溶性ビタミン)があります。

水溶性ビタミンは、水洗いをしたり、加熱しすぎたりすると、損失しやすい栄養素です。

そのため、ブロッコリーは、水で茹ですぎると、最も栄養素の損失が大きくなってしまいます。

ブロッコリーを茹でた後の水を見ると、薄緑色に着色していることがありますが、これには、水に溶けだした水溶性ビタミンなどの栄養が含まれているからです。

それなら、このブロッコリーの茹で汁を飲んでしまえば、流出してしまった水溶性ビタミンを摂取できるのではないかと考えるかもしれませんが、それはあまりよい考えだとはいえません。

なぜなら、この茹で汁には、農薬も一緒に溶け出している可能性があるからです。

スープごと食べる場合は、ブロッコリーを酢水に浸して洗うなどの下処理で農薬を十分に落としておきましょう。

おすすめのブロッコリー調理法

ブロッコリーの栄養素を最大限摂取するための調理法として、専門家がすすめているのは「蒸す」です。

蒸すことで、栄養素を奪う水からブロッコリーを遠ざけて、消化しやすい柔らかさに調理することができます。

スチームバスケットや蒸し器で蒸す時間が無い場合は、フライパンや鍋に水を少量だけ入れて蓋をして蒸し煮にする方法もあります。

このとき、加熱による栄養の損失を抑えるために、歯ごたえが残る程度で火を止め(約3分を目安)、加熱しすぎないように注意してください。

蒸すよりも、多少の栄養の損失はありますが、一般的な茹で方に比べると、使う水の量が少ないので、水溶性ビタミンやミネラルの流失をはるかに抑えることができます。

さらに、電子レンジの「蒸し機能」を利用すると、栄養を残しままブロッコリーをより一層簡単に調理できますよ。

電子レンジでの簡単な調理方法

時間がないときは、電子レンジを活用すると、簡単に調理できます。

まず、ブロッコリーを流水できれいに洗い流した後、小さな束に切り分けます。このとき、茎の外側の筋も剥いでください。

洗った後の水分は拭き取らないで、そのまま残しておきます。

あとは、大さじ1杯の水とブロッコリーを一緒に耐熱ボウルに入れて、お皿でフタをし、電子レンジで2、3分加熱するだけです。まだ硬いようなら、さらに1分加熱します。

ブロッコリーは、花蕾(からい)と呼ばれているつぼみの部分や茎だけでなく、外側の葉の部分にも栄養は豊富に含まれているので、小さく切って味噌汁やスープに入れて残さず使い切りましょう。

参照元:A popular way to cook broccoli removes important nutrients