なぜ火は熱いのか?

2018年11月30日

寒くなると、私たちは、たき火やストーブの火に当たりたくなります。火の周りは体が温かく感じて快適です。

しかし、「火」の周囲ではいくらか気を付けるべきルールがあります。

マッチ、ガスコンロ、ストーブの火、どのような種類の火でも近づきすぎないことです。

なぜなら、火は非常に「熱い」から。ろうそくもガスコンロの火も、炎の温度は1000度を超えるといわれています。

そもそも、なぜ火は熱いのでしょうか?ここでは、火が熱い理由について、エネルギーの移り変わりや化学変化の仕組みをもとに科学的に分かりやすく紹介します。

火の熱は、エネルギーによるもの

エネルギーとは、ものが動いて変化する能力です。

たとえば、外を元気よく駆けずり回る子供たち。彼らは多くのエネルギーを持っているといえます。

人間は、食べ物から必要なエネルギーを得て、運動や成長にそのエネルギーを使って変化させます。

エネルギーには光や電気などさまざまな種類がありますが、私たちが動く時に使用している運動エネルギーもその種の一つです。

そして、ものの温度を上げることができる「熱」もエネルギーの一種。

つまり、ランニング後にポカポカと温かくなるのは、熱エネルギーが発生しているからで、私たちは走るときに、食べ物から得たエネルギーを消耗すると同時に、体の温度を上げているのです。

実は、火が熱いのもこの仕組みと同じようなものです。

たき火や暖炉の中の木は、燃えるとすべて黒くなり、木炭とよばれる小さな破片に砕かれます。このとき、木材がエネルギーを消費して変化すると同時に、熱が外部に放出されます。

つまり、熱は、何かが燃えているときに起こっていることを意味する「燃焼」によって生じることが分かります。それでは、この燃焼と呼ばれる化学反応はどのようにして引き起こされるのでしょうか?

火は、なぜ燃えるのか

火が燃える(燃焼)には必要なことが3つあります。

まず、暖炉の木のようなに燃えるもの(水素や炭素、メタン、一酸化炭素など)がなければなりません。これを可燃物(燃料)と呼びます。

第二に、空気の一部で私たちが呼吸で使う酸素などの「支燃物」と呼ばれるものです。支燃物は、可燃物と結びついて火を燃やします。

最後は「熱」です。キャンドルを照らしたり、キャンプファイヤーを始めたりするときに使用するマッチなどの点火源から発火点以上の熱が与えられると、高温によって化学反応(燃焼)が起こされて火が燃えるのです。

そして、可燃物がたくさんのエネルギーを使いながら燃え上がって変化する(燃焼の継続)ことで、さらに多くのエネルギーが熱として放出されます。

一方で、可燃物がすべて燃え尽きると、それ以上の変化や熱の放出は起こらなくなり、火は消えてしまいます。

つまり、火が燃えている間、熱く感じるのは、エネルギーが放出されているためだったのです。

これを科学的にいうと、温度の上昇につれて、運動エネルギーによって原子がはげしく動き回り、その摩擦によって熱エネルギーに変換されたものの一部が放たれたために熱く感じるというわけです。

以下に、この化学変化をろうそくの火で分かりやすく説明していきます。

ろうそくの火が燃えるとき、炎の中では何が起こっているのか?

ろうそくの炎は、根本付近の暗い部分では800度、オレンジ色や黄色の火では1000度を超えます。ガスコンロの炎では1500度に相当します。

どうやってこれほどの熱が生み出されるのでしょうか?

まず、ろうそくにマッチで着火すると、熱によって溶けたロウが芯を伝って上がっていきます。

芯の上部に達したロウは、高温によって気体となり(熱分解)、空気中の酸素と衝突して原子同士の結合を組み換え(化学変化)、青くて暗い炎を生じます。さらに、温められた空気とともに上昇した炭素(すす)の一部が燃えて明るく光る炎となります。

このとき、ロウと酸素の原子の粒ははげしく動き回り、この摩擦によるエネルギーの一部を熱として放出します。

水が熱せられると分子の動きが速くなるのと同じで、高温によって原子が激しく動き回って化学反応を起こし、この熱エネルギーの放出を伴う原子配列の変化が続くほど火の温度は高くなるのです。

ろうそくの芯が太ければ、さらに化学変化が激しく連続して起こるため、炎は大きくなりますが、可燃物であるロウは早くなくなってしまうでしょう。

その他の参照元:
What Is Fire?