そもそも、凸面鏡(とつめんきょう)と凹面鏡(おうめんきょう)の2つの鏡の違いは何でしょう?
前者は、物を反射する表面が凸形の球面になっている鏡で物を縮小してうつすことができ、後者は表面が凹形の鏡で、物を拡大してうつす特徴があります。
以下に、車のバックミラーには、なぜ凹面鏡ではなく、凸面鏡が使われれているのかについてみていきましょう。
凹面鏡が自動車にむかない理由
もし、私たちが車のバックミラーに凹面鏡を使ったら、後ろの車をきちんと見ることはできません。
なぜなら、凹面鏡は、物を拡大して引き延ばした姿をうつすため、運転手が物体の拡大された一部分しか見えなかったり、後方視野が狭い範囲に限られてしまったりするからです。
凹面鏡は化粧用の鏡にはいいかもしれませんが、安全に車を運転するにはむきません。
車の運転には、広い視野を与える鏡が必要になるので、この場合、凸面鏡が正しい選択であることが分かります。
バックミラーに凸面鏡が使われる理由
凸面鏡は、物体を縮小したイメージを作り出すため、それだけ視界が広がります。
たしかに凸面鏡は、後方の車が実際よりも小さく見えたり、遠くに見えたりして距離感はつかみにくい点はあるかもしれませんが、広い視野を確保できる点で車に活用されているのです。