クロールの腕を伸ばす時間が長すぎる泳ぎ方の問題点と改善法

クロールの腕を伸ばす時間が長すぎる泳ぎ方の問題点と改善法水泳教室

ここでは、クロールの腕を前方に伸ばす時間が長すぎる傾向がある泳ぎ方の問題点や改善するための練習のポイントについてSwim Smoothで分かりやすく解説していたものを紹介します。

Swim Smoothは、20年近くにわたり、何万時間もの実際の水泳のデータに基づいたコーチの教育法で、業界をリードする水泳コーチングシステムを開発。アプリなどを手掛ける。

クロールで前方に腕を伸ばすのは大切なことですが、伸ばす時間が長すぎる時に生じる「間(ま)」には注意が必要です。

水面より上から見ると、伸びがあって滑らかなストロークに見えますが、実際には、テンポが遅すぎて、リズムが乱れ、流れにのれていないことがよくあります。

ストロークに問題があるオーバーグライダー

swimsmoothのスイミングレッスンを受けたある男性は、長年タイムが上がらないことに悩んでいました。

以前、クロールのストロークで推進力を最大にする練習方法の記事で、ストロークの数を減らす練習方法を紹介しましたが、彼も50メートルあたりのストロークを毎回数えているそうです。

彼は、50メートルあたり28ストローク。

とても興味深いのは、その数がオリンピックで5つの金メダルを獲とくしたイアン・ソープよりも優れている点です。ちなみに、イアン・ソープは、50メートルあたり30、または31回のストローク。

そこで、泳ぎをみてみると、ストロークに問題があることが分かってきました。

彼は、オーバーグライダーの典型。オーバーグライダーとは、腕を伸ばす時間が長すぎること。

泳ぎ方の問題点

クロールのストロークで、腕が前方で伸びきった泳ぎ方は、この伸びた地点で一旦動きが静止したようにさえ見えることがあります。この静止時の動きは、何も生み出さないだけでなく、スピードを失速させてしまいます。

また、この時、多くの人が手が下がったり手のひらが一瞬前方を向いたり(指先が上)することで、水の抵抗が生まれます。

効率の悪いストロークを補うために、バタ足ははげしくなり、ときには膝が大きく曲がることも。

さらに、オーバーグライダーは、残念なことに、各ストローク内で90度近く体を回転させる傾向があります。体の傾きが大きすぎるのです。

このような泳ぎ方をする人は、100メートルのクロールの平均タイムは、1分30秒から2分20秒くらいの傾向があることも分かっていますが、なによりも、彼らはストロークにばかり気をとられすぎているようです。

以下もオーバーグライダーの特徴です。

左右のバランスが悪い

ストローク2回毎にいつも同一方向に息継ぎを行う傾向があり、息継ぎをする側の体の傾きが明らかに大きいのに対して、息継ぎをしない側の体の傾きが足りないため、左右対称さに欠けます。

この左右のバランスの崩れをバタ足で補おうとするので、しばしば足の動きが乱れます。

リズムが流れにのれない

肘を伸ばしたままプルをすると、水を下向きに押しだす傾向が高いので、後方に向けてかくようにしてください。さらに、肘を曲げてハイエルボウを意識すると、ストロークのリズムを速めることができます。

ただし、これまでのストロークでの「間」に慣れ過ぎて、テンポをあげようにも、根深い「間」がなかなか取り除けないのも改善を妨げているようです。

泳ぎ方を改善する練習方法

腕をかく回数が少ないことと、非効率な動きが重なり、ストロークの間で失速するため、それを改善する練習を取り入れていきます。

キャッチとプルを改善
リズムが遅れるような非効率な動きは、主にキャッチ(水面への手の入り方)の時に、水をしっかりとつかむことと、プル(ハイエルボ)を改善する練習に焦点を絞るのがポイントです。
これによって、推進力が上がるだけでなく、不必要な間(ま)を取り除く効果もあります。
ストロークのリズムを速める
ストロークのリズムとタイミング、滑らかさを改善します。場合によっては、ストロークを現在よりも1分間で3回から8回は増やす必要があります。

この腕の動きのコンビネーションとリズムが改善されると、左右対称の腕の動きや傾き、左右両方での息継ぎができるようになり、それが結果的にスピードアップに繋がります。

ストロークのリズムを変えると、始めは違和感があって泳ぎにくいかもしれませんが、必ず効率的な泳ぎ方に改善できると信じ、諦めないで継続してください。

ストロークを動画で確認する

Swim Type 4: The Overglider