世界には、本物かと目を疑うほどの巨大昆虫が実在します。
今回は、まるでジュラ紀を思わせる世界最長の甲虫「タイタン・ビートル」をはじめ、重量級チャンピオン「ジャイアント・ウェタ」、最大幅の「アトラスガ」の3種の巨大昆虫を紹介します。
昆虫とは、6本の脚と3つの胴体を持っていて、地球上のほとんどの場所に生息している動物です。
昆虫の素晴らしいところは、たくさんの種類がいて、形も、色も、大きさもみんな違うところ。
以下は、実在する世界チャンピオンクラスの昆虫たちです。
胴の長さチャンピオン「タイタン・ビートル」
世界最大の甲虫タイタン・ビートル(Titan beetle)。タイタンオオウスバカミキリとも呼ばれます。
タイタン(titan)とは「大きい」や「巨大な」という意味で、その名の通り巨大な虫です。
体長は16cm以上にもなり、千円札よりも大きく、手のひらをすっぽり覆うほどの大きさ。
てんとう虫やホタルと同じように、タイタンビートルも4枚の翅(はね)をもっています。前翅は硬く、後翅を保護するケースのような役割をしています。
しかし、それ以外にも、タイタンビートルには、自分を守るためのさまざまな武器があります。
体には鋭いトゲがあり、アゴは超強力。鉛筆が真っ二つになるくらい噛み砕く力が強いのです。
でもこんなに強くても攻撃的ではないので、怖がることはありません。タイタン・ビートルを怖がらせない限り、人間や他の動物が襲われることはないのです。
タイタンビートルは、暖かくて湿った熱帯雨林に住んでいることは知られています。
幼虫は、土の中で生育し、古くくさった木を食べると考えられていますが、成虫のタイタンビートルについては、何を食べるのかはっきり分かっていません。
タイタンビートルは大きいだけでなく、とても大きな謎を秘めている昆虫なのです。
世界で最も重い昆虫「ジャイアント・ウェタ」
ジャイアント・ウェタという名前には、「怪物のようなバッタ」という意味があるようですが、まさにその名にふさわしい巨大なバッタです。
ジャイアント・ウェタは、世界でたった一ヶ所、島国のニュージーランドにしか生息していません。
夕方になるとあなたの近くで鳴いているコオロギの仲間で、オバケハネナシコオロギと呼ばれることもあります。
体長は10センチほどで、タイタンビートルよりは短いけれど、別の尺度で勝っています。
体重です。ジャイアント・ウェタの重さは70グラムほどで、普通のネズミや小鳥よりも重いのです。
そうです。世界で最も重い昆虫の1つ。
重すぎて飛べないし、ジャイアント・ウエタはほとんどジャンプもしないようです。
長さと重量の次は、幅の広い昆虫、アトラスガです。
世界最大級の幅をもつ「アトラスガ」
アトラスガは地球上のどの昆虫よりも大きな翅(はね)を持っています。
幅は30cm定規とほぼ同じ大きさでそれ以上になることもあります。
他のガやチョウと同じように、アトラスガも最初はイモムシからスタートします。
アトラスガのイモムシは食欲旺盛で、葉っぱをたくさん食べて、とても太くなります。
そして、自分の周りに絹のマユを巻き、その中にいる間に皮を脱いでサナギになり、成虫の蛾(ガ)に変身するのです。
でも、繭から出た蛾は、まったく何も食べません。
5〜7日しか生きられないのです。羽化した後は、イモムシのときに食べた葉っぱがエネルギー源になります。
アトラスガの羽を見ると、蛇の頭のような模様がありますが、科学者たちは、この模様が、捕食者の怖れるヘビを思わせるため、捕食されないようにする効果があると考えています。
いかがでしたか?
タイタン・ビートル、ジャイアント・ウェタ、アトラスガと、世界には目を疑うような巨大な昆虫がたくさんいることに驚いたのではないでしょうか。
あなたが今まで見た中で一番大きな昆虫は何ですか?