「小学3年生中退者からの教訓」 リック・リグスビー博士の名スピーチ

世界のスピーチ集

「今までに出会った最も賢い人は、3年生で小学校を中退しました」

こう始まるリック・リグスビー博士の感動的で愉快なスピーチは、父の教えが彼の人生の最も困難なときをどのように支え、導いてくれたかを示しています。

どんなにタフで我慢強く、やる気がある人でも、気がめいったり、人生のどん底を経験することはあります。

そんなときに、自分の気持ちを奮い立たせ、高みを目指して乗り越える力を与えてくれるような力強いスピーチの抜粋(日本語訳)と実際の動画を以下に紹介します。

リック・リグスビー博士は、Rick Rigsby Communicationsの社長兼CEOであり、国際的に高く評価された講演者。著書には、Lessons From a Third Grade Dropout and Afraid to Hopeなどがある。世界中のトップ企業や大学のスポーツ組織などでも講演やコーチングを行い、ジャーナリストとしての受賞経験もある。

参照元:Dr.Rick Rigsby

リグスビー博士は、人々の可能性を最大限に引き出す手助けをしたいという純粋な信念で、

40年間にわたる経験と知識をもとに「How you are living(あなたはどのように生きていますか?)」という問いかけを通じて、

あらゆるレベルの人々に向けて、より大きな夢を抱き、安全地帯から足を踏み出して、人々に影響を与えられる人間になるために挑戦させる言葉を送ります。

・私は、あなたがたが成功することを心配していません。失敗しないことを心配しているのです(01:54)。
・皆さんがタフで我慢強いことも分かっています。しかし、いつも優しさを忘れないでください。お母さんを悲しませないでください(02:37)。
・使用人(従業員)のタオルは、あなたのエゴよりも大きいことを忘れないでください(03:00)。
・私にとって最も重要なのは、私がどのように生きるかです(08:42)

リック・リグスビー博士のスピーチの抜粋(日本語訳)

「私が人生で出会った最も賢い人は、3年生で小学校を中退しました」

たしかに「賢い」と「中退者」は、「巨大なエビ」や「楽しいマラソン」のように矛盾しています。

しかし、私にとっては「小学3年生の賢い中退者」は矛盾していません。

知識と賢明さを合わせて人々への影響力をもつことの大切さを教えてくれたのが、私の父でした。

父は、家族の農場を助けるために、3年生で小学校をやめました。

しかし、父はその後も学ぶことをやめませんでした。

独学で読み書きを学び、人種差別の体制のなか、一人の男として立ち上がることを決心しました。黒人、黄色人、白人としてではなく、一人の男としてです。

彼の人生は毎日が、常にベストをつくすための挑戦でした。

小学3年生で中退した父が、ミケランジェロの言葉を引用して息子の私たちに教えたことは、

高い目標をもち、成し遂げられないことは問題ではない。
しかし、目標を低くして達成することが問題なのだ。

というシンプルな教えでした。

家ではいつも時間が早められていたので正しい時間が分からなかったし、父はいつも言いました。

「1分遅れるよりも、一時間早いほうがいい」

父は、毎朝3時45分には家を出て、30年間勤めました。

いつか、息子のうちの誰かがこの優秀な行動を見るかもしれないからと。

「繰り返し行うことの集大成があなたです。優秀さとは、行為ではなく、習慣できまる」

アリストテレスのこの言葉を忘れないでください。

皆さんが強く我慢強いことも分かっています。

しかし、いつも優しさを忘れないでください。お母さんを悲しませないでください。

もう一つの教えは、

「使用人(従業員)のタオルは、おまえのエゴよりも大きいことを忘れるな」

エゴは、自分の愚かさや苦痛をまひさせる麻酔薬と同じです。
プライドは愚か者のお荷物です。

UCLAのバスケットボール監督ジョン・ウッディの使命は、人々に影響を与えることでした。

彼は、どんなにチャンピオンシップで忙しくても、週の真ん中には必ず倉庫からほうきを取り、体育館の床そうじをしました。

人々に影響を与えたいですか。
それなら、あなたのほうきを探してください。毎日です。それがあなたの影響力を育てる方法です。
もし仕事をするなら、正しいことを行いなさい。

私はいつも平均的な人間だといわれ、平均的であることを批判されていました。

しかし、それらの言葉を耳を傾けず、ベストな自分になるために、毎日高い目標を目指すことを自分自身に言い聞かせてきました。

もっとうまくできるなら、それはまだ十分ではありません。
「最高」になりたいなら、より良いでは十分ではないのです。
知恵は、予期せぬところから訪れます。その多くが「失敗」からです。

私は、あなたがたが成功することを心配していません。

失敗しないことを心配しているのです。

底辺から立ち上がり、成長しつづける人が、人々に影響を与え続けられるのです。

私が今まで出会ったなかで最も素敵な女性の話をします。

彼女は、とても素敵で美しい女性でした。

ある日、彼女は左胸にしこりを見つけました。

乳がんの診断を受けて6年後、私と小さい息子たちは、彼女の棺に向かって歩いていました。

それから2年間、私の心臓はとまったままで、2人の息子がいなければ、私は生きる理由もありませんでした。

それが私の人生のどん底でした。

そんな私を支えてくれたのが、小学校3年で中退した父の知恵です。

父は、私の人生を変える3つの言葉をくれました。

それは、父からの最後の教えでもありました。

「息子よ、ただ立っていなさい。立ち続けなさい、どんなに荒波がこようと、立ち続けてくれ。どんなことが起きようが決してあきらめるな。」

みなさんに一つ質問があります。

私が父から生涯ずっと聞かれていた質問です。

「あなたはどのように生きていますか」

毎日毎日、自分に問いかけてみてください。

そして、小学校3年中退者は、こう生きることをすすめるでしょう。

人を勝手に判断しないこと。

はやめにでること。

人にやさしくすること。

従業員のタオルは大きく使われること。

もし何かをするなら、正しいことをやること。

正しいことをするのに、間違いは決してありません。

あなたの行う全てが、あなたの集大成なのです。

毎日、予期せぬところから知恵を探し、あなたの人生を向上させてください。

そして、毎晩、自分に問いかけてください。

「私はどのように生きているだろうか」と。

Rick Rigsby – Make an Impact スピーチの動画

" I WENT FROM 3rd Grade Dropout To ULTRA SUCCESSFUL"| Rick Rigsby