ヘリコプターの近くでは、特に着地するときに、パタパタという大きな音が繰り返されます。
これは、簡単にいうと、翼の先にできた空気の渦をヘリコプターのプロペラが叩くときの音です。
さっそく以下に、ヘリコプターがなぜパタパタと大きな音を出すのかについてその仕組みを分かりやすく説明しましょう。
ヘリコプターの翼の周りの空気の動き
ヘリコプターの音の主な理由は、プロペラの翼(羽根、ローター、ブレード)と渦の相互作用によるものです。
以下に、その仕組みを分かりやすくみていきましょう。
ヘリコプターのメインとなる上側のローターが回転を始めると、翼の回転によって、翼の上側の気圧は下がり始めます。
一方、翼の下側の気圧は上昇します。
その結果、大きな気圧差が生じ、空気が気圧の高いところから低いところに移動します。
これにより、ヘリコプターを上昇させる揚力が発生するのです。
しかし、揚力と同時にさまざまな気流が発生するようになります。
そのひとつが、空気の渦です。
空気の渦をプロペラが叩くときの音
この渦は、回転翼の羽根の先端で発生します。
翼が空気を通過するときに、その先端に空気が流れ込み、渦が形成されるのです。
この空気の渦が次に後ろから続く翼にぶつかるときに、翼が渦をたたくようになり、振動が生じます。
これをプロペラの翼と渦の相互作用と呼びます。